高プロラクチン血症の漢方治療

高プロラクチン血症に見られる証(体質のタイプ)・・・それぞれに応じた処方を選ぶ必要があります

漢方には、「病気ではなく病人を治す」という基本概念があり、使う処方は、病名ではなく、その人の体質によって決まります。その人の体質や病状のことを漢方では「証(しょう)」といいます。したがって、高プロラクチン血症にはこの処方が効く、というものはなく、ひとりひとりの証により、使われる漢方処方は異なってきます。

高プロラクチン血症の患者さんに多くみられる証には、たとえば以下のようなものがあります。

ストレスの影響でプロラクチン値が高くなっているようなら、「肝鬱気滞(かんうつきたい)」証です。からだの諸機能を調節する臓腑である五臓の肝の機能(肝気)がスムーズに働いていない体質です。ストレスや、緊張の持続、激しい感情の起伏などの影響で肝気が失調することにより、この証になります。プロラクチン値がストレスなどにより高くなるのは、よくみられる現象です。基礎体温をとると、安定せず、上下に変動します。漢方薬で肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズにし、高プロラクチン血症を治療します。

肝鬱気滞に加えて、のぼせ、暑がり、感情の起伏が激しい、興奮しやすい、などの症状が強いなら、肝鬱気滞が熱を帯びて生じる「肝火(かんか)」証です。伴う熱感は、落ち着かず、わずらわしい不快な熱感(煩熱)です。漢方薬で肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズにし、肝火を鎮め、高プロラクチン血症を治していきます。

無排卵月経や、二人目不妊でプロラクチン値が高いようなら、「肝腎陰虚(かんじんいんきょ)」証の可能性があります。血を蔵する肝と、血を生ずる腎の陰液が、出産、過労、生活の不摂生、大病や慢性的な体調不良、加齢などにより減少すると、この証になります。陰液とは、人体の構成成分のうち、血・津液(しんえき)・精を指します。腎において血や精が不足しているために、卵胞がなかなか育たない状態に近いと思われます。この証には、肝腎の陰液を補う漢方薬を使います。

虚弱体質、初潮が遅い、若い頃からの稀発月経など、生殖器やホルモン内分泌系の機能が弱いようなら、「腎陽虚(じんようきょ)」証です。腎の陽気が不足している体質です。陽気とは気のことで、人体の構成成分を陰陽に分けて考える場合、陰液と対比させて陽気と呼びます。虚弱体質などのほかに、加齢や、生活の不摂生、過労、慢性疾患による体力低下などによっても人体の機能が衰え、冷えが生じてこの証になります。腎陽が虚弱になると、ホルモン内分泌機能が失調し、高プロラクチン血症になります。腎陽を補う漢方薬で高プロラクチン血症に対処します。

心労による疲労倦怠感、動悸、息切れなどがみられるようなら、「心気虚(しんききょ)」証です。心の機能(心気)が低下している状態です。考えすぎや、心労の積み重ねにより、心気の不足が生じ、前述の症状のほかに、めまい、発汗、不安感、胸苦しい、などの症状が表れます。ベースとなる気力や体力が弱いので、普通の人なら気にならないことでも気になってしまうところがあります。この証の場合は、心気を漢方薬で補うことで心の機能を強化し、高プロラクチン血症を治療します。

授乳後や、流産や中絶の手術後にプロラクチン値が下がらないようなら、「気血両虚(きけつりょうきょ)」証です。「気虚」と「血虚」が同時に生じている状態です。気虚は生命エネルギーを意味する「気」が不足している体質で、過労、生活の不摂生、慢性疾患などにより気を消耗すると、なります。血虚は人体に必要な血液や栄養を意味する「血」が不足している体質で、偏食など無神経な食生活、胃腸機能の低下、出血、慢性疾患などにより、なります。今の場合は、授乳や手術により失われた気血を漢方薬で補うことにより、授乳や手術前のからだの状態に早く戻していくことにより、高プロラクチン血症の根本治療を進めます。

あなたに合った漢方薬がどれかは、あなたの体質により異なります。自分にあった漢方薬が何かを知るには、漢方の専門家に相談し、自分の体質にあった漢方薬を選ぶようにするのがいいでしょう。

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自分に合った漢方薬に出会うには

自分の病気や症状を改善してくれる漢方処方は何か。それを判断するためには、その人の自覚症状や舌の状態など、多くの情報が必要になります。漢方の場合、同じ病気でも、その人の体質や体調により、使う処方が違うからです。

 

そのために必要なのが、カウンセリングです。漢方の専門家がじっくりとお話をうかがって、あなたの体質を判断し、あなたに最適な漢方薬を決めていきます。

 

当薬局は、帝国ホテル内にあるカウンセリング専門の漢方薬局です。まず薬局でカウンセリングをし、その方のご症状やご体質をしっかりと把握し、それをもとに、おひとりおひとりに最適な漢方薬を調合しております。

 

自分にあった漢方薬に出会う秘訣は、「信頼できる専門家のカウンセリングを受けること」です。しっかりしたカウンセリングを受けて、あなたに最適な漢方薬を見つけてください。

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