漢方で「やる気」をアップしたら肌の調子もアップ!  

幸井俊高執筆・・・薬石花房 幸福薬局(帝国ホテル内漢方相談薬局)の症例をもとにした漢方ストーリー


以下は、気力の低下を漢方で解決したOLの物語です。薬石花房 幸福薬局の実際の症例をもとに、物語風に描きました。

同じようなお悩みでお困りの方は、あきらめず、どうぞお気軽に薬局までお問い合わせください。
(登場人物は実在の人物とは関係ありません。)


■■気力の低下で肌まで不調■■

 思えば最近、仕事に対する気力、やる気が出ない。席についてパソコンに向かっても、緊張感がなく、だらだらと仕事をしてしまう。結局、作業がおそくなり、ミスも増える。上司にしかられる。職場のみんなに迷惑がかかることもわかっているけど、どうしても気力が充実しない。

「そういうことは、だれにでもあるわよ、真紀」

 同期入社の香代が喫茶店で、落ち込んでいるわたしに明るく話しかけてくれた。

 たしかに、やる気が出ないことくらい、だれでも経験すると思う。気力に欠ける時期があっても、会社では仕事のミスが増えないように、そして職場の雰囲気をわるくしないように、がんばるしかない。だって仕事は仕事。そのくらいは、わかっている。わたしも子どもや新入社員じゃない。社会人としての礼節はわきまえているつもり。わたし自身、

「やる気がしないとか、その仕事が好きじゃないとかいう理由で仕事を後回しにしたり、だらだらとしたりしていたら、あなたクビになるわよ」

 と言って、いつまでもバイト気分で責任感が芽生えない新入社員を叱ったこともあった。

 ぼうっとして、ひとりあれこれ考えながらコーヒーの湯気を眺めているわたしに、香代が続けて話してくれた。

「わたしだったら、お休みの日にぱーっと気分転換するけどな」

「いいわね、そういうのも。でも、わたしもお休みの日はちゃんと出かけたりして遊んでいるわよ」

「そっかー。じゃあ、なにか会社でいやなことでもあったの?」

「とくにそういうわけでもなくって、考えてみれば、ここ半年くらい、こんな感じかな。なんとなく元気が出ない感じ」

「ふーん、そうだったんだ。ストレスかしらねえ」

「ストレスは、ある程度はいつも感じているけど、それって会社に入ってからずっとだし、それくらいは当たり前だと思って気にしてないんだけどなあ」

「でも言われてみれば、たしかに真紀、最近むかしのような、はつらつとした感じがなくなっているわね」

 やっぱり、そうか。出勤まえに自宅で鏡を見ても、以前のような若々しさがなく、ちょっと暗い感じだなあと思っていた。お化粧ののりもわるく、肌の調子もよくない。

「漢方でも試してみたら、真紀」

 え、漢方? そういえば最近、香代は漢方薬を飲んで体調がいいらしい。しみも薄くなったって喜んでいたっけ。

「漢方で、やる気がでるわけ?」

「うん、詳しくはわかんないけど、わたしのしみも、ストレスが原因のひとつだったらしくて、そういう精神的なところにも漢方は効くみたいよ」

「なるほどね。いちど試してみようかな」

「仕事も大事だけど、そうやって暗い顔していると、男も寄ってこないわよ、真紀」

 うーん、たしかに。そっちも大事だわね。

「それに、お肌の調子だって、あまりよくないんじゃないの?」

 うっ、それも一大事だわ。

 さっそく香代の通っている漢方薬局に行くことにした。


■■漢方薬で、やる気復活■■

「先生、漢方薬で気力が増すのですか?」

 漢方薬局で先生のカウンセリングを受けながら、先生に尋ねてみた。

「“気力”が配合された漢方薬があるわけではありません。もともと真紀さんにあるはずの“気力”がじゅうぶん発揮されやすいような環境を、漢方薬で作るわけです」

「そんなことができるのですか?」

「具体的には、まず気力が減退している根本的な原因を見つけます。たとえば気力を生み出す機能が衰えている場合があります。あるいは気力のストックが少なくなっている状態もあります。気力はじゅうぶんあるのに、気の流れがわるいために気力が体じゅうにみなぎらない場合もあります」

「その根本原因というものは、人によって違うのですか?」

「そうです。ひとりひとり、生活や環境、意識、ストレスの種類や程度などが違うでしょ。だから、ひとりひとりの病気の根本原因や、体調不良の背景などが違ってくるのですよ」

 なるほど、納得。やる気の減退という、同じ症状でも、ひとりひとり、その背景や根本原因が違うってわけね。

「それで、そのひとりひとりの根本原因に対して、それに適した漢方薬を処方する、ということですか?」

「そうです。漢方薬には、体質を改善したり、体質を安定させたりする働きがあります。だから、そういう根本原因に対しても、からだの中からじっくりと効いてくれるわけです」

「“気力”というものを直接、からだに入れるのではなく、体質を改善して、自然と気力が沸いてくるようにするわけですね」

「そのとおりです。気力を生み出す機能が弱っている場合は、その機能を補うかたちで体質改善をすすめます(漢方道の必殺技①)。気の流れがわるいために気力が体じゅうにみなぎらない場合は、気の流れをさらさらにすることにより体質を改善し、自然に気力が沸いてくるような体調を呼び戻します(必殺技③)」

 なるほどね、おもしろいわね、漢方。でも、ちょっと遠回りのような気もするわね。

「先生、直接、気力のもとになるようなビタミン剤などのサプリメントを飲んだほうが、効果は早いし簡単なようにも思いますが」

「もしビタミンが足りなくて気力に欠けている場合は即効性があるかもしれません。でもその場合でも、ビタミン剤を飲むのをやめたら元の無気力な状態に戻りますよね」

 たしかにそうだわ。

「漢方薬の場合は、そういう対症療法的なやり方ではなく、無気力の根本原因を体調の変化に求め、そこを改善していくわけです」

「先生、よくわかりました。では、たとえばわたしの気力減退の根本原因はどのタイプかというのは、どうやったらわかるのですか?」

「カウンセリングです」

「あ、そうか。カウンセリングで話を聞いて、顔色を見たりして、その人の体質をみきわめていくわけですね」

 漢方の奥深さに、少し触れたような気がした。


■■肌の調子もととのって■■

 わたしの場合は、食欲がない、おなかが張りやすい、便秘しがち、ガスがたまりやすいなどの症状から、消化器系を中心に気力を生み出す機能が弱っている体質と、少ないとはいえ長年のストレスの蓄積により気の流れがわるくなっている体質の両方があるとのことだった。

「こういう場合、肌の調子もわるくなりやすいので、この際、きちっと改善しておくといいでしょうね」

 最近お化粧ののりがよくないと気にしていたわたしは、この先生の一言に思いっきり背中を押されて、漢方薬を飲むことにした。

「漢方で体質が改善されれば肌の状態もよくなっていくと思いますよ」

 漢方薬の効き目は、じっくりと、しかも確実に現れた。半年くらい経ったころには仕事に対する集中力が高まり、てきぱきと仕事をこなすようなわたしに戻っていた。

 気がつけば食事もおいしく、お通じも快調で、身が軽くなったように感じた。

「きれいになったわね、真紀」

 香代がそんなことを言ってくれたのも、そのころだった。たしかに肌の調子がよく、お化粧ののりもよくて、鏡の中の自分の表情も明るくなっていた。

 でも、きれいになったのには、もうひとつ理由があった。それは、彼氏ができたことだ。彼氏は会社の先輩である。

「真紀はいつも明るくて、仕事に対しても気力が充実していて魅力的だよね」

 そんなことを言ってくれたこともある。

 ということは、これも漢方のおかげかしら? ま、いずれにしても、やる気や気力という精神的なことと、おなかの調子や肌の状態など肉体的なこととが密接に関係しあっていることも、よくわかった。そういうところまで考えている漢方に、少し興味がわいた。

(幸井俊高執筆 「VOCE」掲載記事をもとにしています)

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当薬局は、帝国ホテル内にあるカウンセリング専門の漢方薬局です。まず薬局でカウンセリングをし、その方のご症状やご体質をしっかりと把握し、それをもとに、おひとりおひとりに最適な漢方薬を調合しております。

 

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