突発性難聴が治った漢方治療の症例

薬石花房 幸福薬局の漢方薬で突発性難聴が治った症例

(こちらは症例紹介ページです。突発性難聴の解説ページは こちら へどうぞ)

■症例1「2カ月前に左耳が突然聞こえにくくなり、耳鼻科で突発性難聴と診断されました。耳が詰まっているような状態です。耳鼻科でステロイド治療を続けていますが改善しません」

低音が聞こえづらく、周りの音や自分の声が響いて聞こえます。手足が冷え、足がむくみます。このところ残業続きで疲れがたまっている状態がずっと続いています。

舌は白く湿っており、その上に白く湿った舌苔が付着しています。

この人の証は、「腎陽虚(じんようきょ)」証です。腎の陽気が不足している体質です。疲労の蓄積に伴って腎陽(腎の機能)が衰え、さらに冷えが生じてこの証になったようです。腎陽の衰えに伴い、腎と関係が深い耳の機能も衰えて突発性難聴になったのでしょう。

冷え症、むくみ、白く湿った舌、白く湿った舌苔などは、この証の特徴です。耳鳴り、ふらつき、腰や膝がだるく力がない、頻尿、嗜眠傾向などの症状がみられることもあります。

この証の場合は、漢方薬で腎陽を補い、突発性難聴の治療をします。この人は漢方薬を病院の治療と併用して服用したところ、4カ月で聴力が回復しました。

■症例2「右耳が急に聞こえにくくなり、突発性難聴と診断されました。頭の重い感じが続いています」

寝付きが悪くなりました。眠りが浅く、よく夢を見ます。朝早く目が覚めます。動機やめまいもあります。

脂っこいものや味の濃いものが好きでよく食べるのですが、吐き気や胃の不快感が常にあります。舌には黄色い舌苔がべっとりと付着しています。

この人の証は、「痰熱(たんねつ)」です。暴飲暴食や精神的なストレスで生じた痰飲(たんいん)に熱がこもって痰熱となり、これが頭部に上擾(じょうじょう、上昇してかき乱す)し、頭重感や吐き気を伴う突発性難聴が引き起こされたのでしょう。なお、痰飲とは、体内に停滞する異常な水液のことです。

この証の場合は、痰飲を除去して熱を冷ます漢方薬で痰熱を除去し、突発性難聴を治療します。この人は漢方薬を服用して2カ月後には、吐き気や胃の不快感がなくなりました。3カ月後には、ぐっすり眠れるようになりました。7カ月後には、突発性難聴も完治しました。

■症例3「突発性難聴に悩んでいます。ストレスが原因でしょう、と病院で言われました。難聴なのに耳鳴りがしており、まるで蝉が何十匹も鳴いているようです」

医師に言われた通り、仕事のストレスを強く感じています。いらいらしやすく、また怒りっぽくなりました。舌は紅色で、黄色い舌苔がややべっとりと付着しています。

この人の証は、「肝火(かんか)」です。体の諸機能を調節し、情緒を安定させる働きを持つ五臓の肝の機能(肝気)が、精神的なストレスや感情の起伏などの影響によりスムーズに働かなくなり鬱滞し、肝鬱気滞(かんうつきたい)証となって熱邪を生むとこの証になり、突発性難聴を生じさせます。

いらいら、怒りっぽい、紅い舌、ややべっとりとした黄色い舌苔などは、この証の特徴です。強い熱邪の影響で耳鳴りが生じます。のぼせ、頭痛、興奮しやすい、などの症状がみられることもあります。

この証には、肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズにし、肝火を鎮める漢方薬で、突発性難聴を治療していきます。この人は、漢方薬を飲み続け、半年後には耳鳴りが「蝉1匹程度」にまで治まり、その後聴力も回復し、1年弱で症状がすっかりなくなりました。

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出典:本ページは「日経DIオンライン」に幸井俊高が執筆した以下の記事をもとにしています。
突発性難聴の考え方と漢方処方
突発性難聴によくみられる証と漢方処方

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