二人目不妊の漢方治療

二人目不妊の漢方治療

漢方には、「病気ではなく病人を治す」という基本概念があり、使う処方は、病名ではなく、その人の体質によって決まります。その人の体質や病状のことを漢方では「証(しょう)」といいます。したがって、二人目不妊にはこの処方が効く、というものはなく、ひとりひとりの証により、使われる漢方処方は異なってきます。

二人目不妊の患者さんに多くみられる証には、たとえば以下のようなものがあります。

一人目の出産による体力や生命力の消耗が尾を引いているために二人目をなかなか妊娠できないようなら、「腎陰虚(じんいんきょ)」証です。「陰」は陰液のことで、人体の構成成分のうちの血や精を指します。腎の精や血を、腎精、腎血とも呼びます。女性ホルモンとも関係が深い概念です。これら腎の陰液(腎陰)が不足している体質が、腎陰虚です。腎精や腎血は出産により大きく失われるので、出産の直後は腎陰虚に陥っても心配には及びません。一般には産後、次第に体力を回復してこの証から立ち直ります。しかし体調の回復がゆっくりだったり進まなかったりすると腎陰虚の状態が続き、妊娠できなくなります。この証の場合は、腎の精気などの腎陰を補う漢方薬で二人目不妊を治します。

育児ストレスによる二人目不妊もよくみかけます。「肝鬱気滞(かんうつきたい)」証です。からだの諸機能を調節する臓腑である五臓の肝の機能(肝気)がスムーズに働いていない体質です。一般に、ストレスや、緊張の持続、激しい感情の起伏などの影響で肝気が失調することにより、この証になります。産後は、育児の負担やストレス、義父母、両親、ご近所との人間関係の変化や煩雑さなどにより、一気に肝気が鬱滞しやすい時期です。そして肝鬱気滞の影響でホルモンバランスや自律神経系が失調し、妊娠しにくくなります。漢方薬で肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズにし、二人目不妊を治療します。

育児疲れによる二人目不妊なら、「気虚(ききょ)」証です。気は人体の構成成分のひとつで、生命エネルギーに近い概念です。この気が適量、さらさらと体内を流れていれば我々は健康ですが、量が少なくなったり、流れがわるくなったりすると、体調を崩します。そしてこの気の量が不足している体質が、気虚です。出産後に急に増えた育児の肉体的疲労や、夜間に赤ちゃんに起こされて続く慢性的な寝不足などにより、産後は気虚に陥りやすい期間です。気が足りず疲れた状態では、なかなか妊娠には至りません。気を補う漢方薬で、二人目不妊を解消させます。

分娩時の出血が尾を引いて、なかなか次の妊娠に至らない場合もあります。「血虚(けっきょ)」証です。血(けつ)は、気と同じく人体の構成成分のひとつで、血液や、血液が運ぶ栄養という意味があります。気同様、適量がさらさらと流れていると我々は元気ですが、量が不足していたり、流れがどろどろとしていたりすると、体調不良や病気になります。そしてこの血の量が欠乏している体質が、血虚です。分娩の際の出血により血虚証となり、血をじゅうぶん補えないままでいると、次の妊娠は難しいでしょう。血虚に伴う下垂体機能不全などによる排卵障害も考えられます。この場合は、漢方薬で血を補い、二人目不妊を治していきます。

忘れてはならないのが、加齢による不妊です。妊娠する確率は、年齢とともに低下します。生殖をつかさどる五臓の腎の機能が加齢により低下するからです。これを「腎虚(じんきょ)」証といいます。二人目のときは、一人目の妊娠、出産時より、間違いなく年をとっています。つまり腎虚が進んでいます。腎を補う漢方薬で、二人目不妊に対処します。

あなたに合った漢方薬がどれかは、あなたの体質により異なります。自分にあった漢方薬が何かを知るには、漢方の専門家に相談し、自分の体質にあった漢方薬を選ぶようにするのがいいでしょう。

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そのために必要なのが、カウンセリングです。漢方の専門家がじっくりとお話をうかがって、あなたの体質を判断し、あなたに最適な漢方薬を決めていきます。

 

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