ED(勃起不全)の症例
薬石花房 幸福薬局 の漢方薬でED(勃起不全)が改善した症例です。
こちらは症例紹介ページです。EDの解説ページは こちら へどうぞ
■症例1「このところED気味です。パートナーにきついことを言われて以来、不調です」
32歳の男性です。彼女に言われたある言葉をきっかけに、自信がなくなりました。性交に集中できず、気が散ってしまいます。いらいらしやすく、のぼせがちで、寝つきがよくありません。紅色の舌に黄色い舌苔が付着しています。
この男性の証は「肝火(かんか)」です。五臓の1つである肝の機能(肝気)が、強いストレスや緊張、激しい感情の起伏などの影響で失調すると、肝気の流れが鬱滞して熱を帯び、この証になります。肝気の鬱滞の影響が神経系に及ぶと、EDになります。
いらいら、のぼせ、不眠、紅い舌、黄色い舌苔などは、この証の特徴です。憂鬱感、目の充血などの症状を伴う場合もあります。
この証の人に対しては、肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズにし、肝火を鎮めていく漢方薬でEDを治していきます。服用を始めて1カ月ほどで漢方薬の効果を実感し始めました。しかし、まだ不安があったのでその後もしばらく服用し続け、半年後にはすっかり元気になりました。
■症例2「性欲はあるのですが、持続しません。病院のED治療薬は副作用が強く、服用できません」
44歳の男性です。元気なつもりですが仕事が忙しく、過労気味です。性欲はあり、勃起するのですが、長続きしません。頭がぼーっとしがちです。口がよく渇きます。病院のED治療薬を飲むと頭痛、ほてり、動悸が表れて苦痛です。舌は暗紅色で乾燥しています。
この人の証は「腎陰虚(じんいんきょ)」です。人の成長・発育・生殖をつかさどる五臓の腎の陰液(腎陰)が不足している体質です。陰液とは、人体の構成成分のうち、血・津液・精を指します。過労や不規則な生活により腎陰が減り、EDになります。
ふらつき、めまい、耳鳴り、足腰のだるさなどの症状がみられることもあります。
この場合は、漢方薬で腎陰を補い、EDを治療します。この男性は漢方薬を服用し続け、EDを回復させていきました。1年後には頭がぼーっとすることもなくなり、仕事もばりばりできるようになりました。
■症例3「疲れやすく、ED気味です。病院では、血糖値が高いせいだろうと言われています」
毎年の健康診断で血糖値が高いことを指摘され続け、かれこれ10年になります。EDも同じように長年続いています。慢性的な肩凝りもあります。足は冷えますが、首から上はのぼせがちです。舌は紫色っぽい赤色をしています。
この人の証は「血瘀(けつお)」です。血流が鬱滞しやすい体質です。精神的ストレスや生理機能の低下により、この証になります。糖尿病などの疾患が慢性化して長引いて血流が悪くなり、この証になる場合もあります。血流が鬱滞して陰茎の動脈が広がらないと、十分な血流が流れ込まず、満足な勃起が得られません。
動脈硬化、高血圧、脂質異常症などで同じ証になり、EDになる場合もあります。肩凝り、冷え、のぼせ、紫色の舌などは、この証の特徴です。頭痛、胸痛などの症状を伴う場合もありあす。
この体質の場合は、血行を促進する漢方薬でEDの治療を進めます。この人は漢方薬を服用し続けて半年後くらいから、EDから回復し始めました。高めだった血糖値も下がりました。
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漢方薬は、EDの根本原因を改善することで回復をうながす薬です。一時的な効果や即効性を求める精力剤とは異なります。安定した心身の状態を取り戻してEDをじっくりと改善したい場合に服用するといいでしょう。もちろん同時に食生活の改善や禁煙、生活のリズムの見直しなども大切です。
あなたに合った漢方薬が何かは、あなたの体質により異なります。
自分にあった漢方薬が何かを知るには、漢方の専門家に相談し、自分の体質にあった漢方薬を選ぶ必要があります。
どうぞお気軽にご連絡をください。 →当薬局について
以上の症例は「日経DIオンライン」に幸井俊高が執筆した以下の記事にも掲載しています。
ED(勃起不全)の考え方と漢方処方
改善しないED(勃起不全)への漢方処方
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