手荒れ・手湿疹(主婦湿疹)の症例
(こちらの記事の監修:中医師 幸井俊高)
薬石花房 幸福薬局 の漢方薬で手荒れ・手湿疹(主婦湿疹)が治った症例
こちらは症例紹介ページです。手荒れ・手湿疹(主婦湿疹)の解説ページは こちら へどうぞ
■症例1「主婦湿疹で、手が荒れています。指先も手のひらも乾燥してかさつき、ひび割れが生じています」
指先は乾燥してつるつるしており、皮膚が硬くなっています。病院で処方されたステロイド外用薬を塗ると症状は改善しますが、やめると再発し、湿疹の範囲が広がっていくので塗るのをやめました。
手足が冷えます。舌は白く、白い舌苔が付着しています。
この女性の証は、「血虚(けっきょ)」です。人体に必要な血液や栄養を意味する血(けつ)が不足している状態です。
乾燥、かさつき、ひび割れ、白い舌、白い舌苔などは、この証の特徴です。しびれ、凍瘡(しもやけ)、目の疲れなどの症状がみられることもあります。
この証の場合は、漢方薬で血を補い、主婦湿疹を治していきます。手足の冷えが強いので、この人には冷えをとる作用も加えた漢方薬を使ったところ、2カ月で主婦湿疹が完治しました。
■症例2「手のひらに湿疹ができています。痒くてたまりません。皮膚科で汗疱状湿疹といわれました」
手のひらや指の付け根に、小さな水疱がたくさんできています。一部は皮がむけています。毎年、5月の連休の頃から悪化し、秋になると落ち着きます。皮膚科で出されるステロイド外用薬はあまり効かず、気休め程度です。舌には白い舌苔がべっとりと付着しています。
この人の証は、「痰湿(たんしつ)」です。痰湿とは、体内にたまった過剰な水分や湿気のことです。痰湿が皮膚で水疱を形づくっています。
このような状態の場合は、痰湿を取り除く漢方薬で湿疹を治していきます。
この人には症状が悪化し始めた5月から漢方薬を服用してもらったところ、毎年、最もつらい梅雨時の6月には湿疹がなくなり、7月、8月もまったく湿疹に悩まされずに済みました。
■症例3「手のひらの湿疹が悪化し、水疱に膿がたまり(膿疱)、かさぶた(痂皮)ができて皮膚が剥がれています。見た目もきれいでないので、人に見られたくありません。病院で掌蹠膿疱症と診断されました」
湿疹の状態は、良くなったり悪くなったりします。痒くて仕方ありません。舌は紅く、黄色い舌苔がべっとりと付着しています。
この人の証は、「湿熱(しつねつ)」です。湿熱は、熱邪と湿邪が結合したものです。膿疱、痂皮、痒み、紅い舌、べっとりとした黄色い舌苔などは、この証の特徴です。痛みを伴う場合もあります。
このような場合は、漢方薬で湿熱を除去し、湿疹を治療していきます。
この人に漢方薬を服用してもらったところ、1カ月後には痒みが治まってきました。飲み続けるうちに症状は徐々に改善し、1年ですっかりきれいな手に戻りました。
(こちらの記事は「薬石花房 幸福薬局」幸井俊高が執筆・監修しました。日経DIオンラインにも掲載)
*執筆・監修者紹介*
幸井俊高 (こうい としたか)
東京大学薬学部卒業。北京中医薬大学卒業。中国政府より日本人として18人目の中医師の認定を受ける。「薬石花房 幸福薬局」院長。『医師・薬剤師のための漢方のエッセンス』『漢方治療指針』(日経BP)など漢方関連書籍を25冊以上執筆・出版している。日本経済新聞社の医師・薬剤師向けサイト「日経メディカル(日経DI)」や「日経グッデイ」にて長年にわたり漢方コラムを担当・連載・執筆。中国、台湾、韓国など海外での出版も多い。17年間にわたり帝国ホテル東京内で営業したのち、ホテルの建て替えに伴い、現在は東京・銀座で営業している。
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