脂肪肝の症例
薬石花房 幸福薬局 の漢方薬で脂肪肝が治った症例
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■症例1「先日の健康診断で脂肪肝と指摘されました。AST(GOT)とALT(GPT)の値も高めでした」
AST(GOT)は36IU/L(基準値7〜38IU/L)、ALT(GPT)は44IU/L(基準値4〜44 IU/L)で、正常域ぎりぎりでした。とくに自覚症状はありません。既往歴もありません。体調としては、お腹の膨満感があります。ときどき胃の不快感や吐き気を感じます。舌には舌苔がべっとりと付着しています。
この人の証は、「痰飲(たんいん)」証です。脂質も含む概念である痰飲が肝臓にたまり、脂肪肝になったようです。
腹部膨満感、胃の不快感、吐き気、べっとりとした舌苔などは、この証の特徴です。咳、痰、胸苦しい、などの症状がみられることもあります。
この証の場合は、漢方薬で痰飲を取り除くことにより、脂肪肝の治療にあたります。この患者さんに漢方薬を服用してもらったところ、半年後の検査でAST(GOT)は16IU/L、ALT(GPT)は20IU/Lに下がり、脂肪肝も消滅していました。
■症例2「人間ドックの超音波画像検査で脂肪肝と言われました。血液検査でALT(GPT)やAST(GOT)の値は正常範囲内でした」
血圧やBMIも正常値です。ただ腹部膨満感はあります。便は軟らかめで、ねっとりとしています。口が苦く、よく渇きます。脂っこいものや味の濃いものを好んで食べます。舌は紅く、微黄色の舌苔がべっとりと付着しています。
この患者さんは、「湿熱(しつねつ)」証です。湿熱は体内で過剰な湿邪と熱邪が結合したものです。脂っこいものや味の濃いものの食べ過ぎが関係していると思われます。湿熱邪が肝臓に停滞することにより、脂肪肝になったのでしょう。アルコール類の飲み過ぎでもこの証になります。
この体質の場合は、湿熱を除去する漢方薬で、脂肪肝の治療をします。この患者さんは漢方薬を服用する一方で脂っこいものや味の濃いものは思うように減らせませんでしたが、翌年の人間ドックでは、脂肪肝はなくなっていました。
■症例3「ここ数年、健康診断で脂肪肝を指摘されています。血液検査では、γ-GTPとコリンエステラーゼの値が高めです」
今回の検査では、γ-GTPは47IU/L(基準値50IU/L以下)、コリンエステラーゼ(ChE)は210IU/L(基準値100〜240IU/L)でした。
アルコールは好きですが、それほど量は飲みません。白いごはんが大好きで、たくさん食べます。しかも早食いです。口がよく渇きます。汗をよくかきます。紅い舌に、黄色い舌苔が付着しています。
この患者さんの証は、「胃熱(いねつ)」です。胃から上部の消化器官に熱邪が停滞している証です。胃熱の影響で食欲が増進し、早食いや食べ過ぎになり、脂肪肝になったのでしょう。
たくさん食べる、早食い、口渇、多汗、紅い舌、黄色い舌苔などは、この証の特徴です。口臭、上腹部痛などの症状がみられることもあります。
この体質の場合は、漢方薬で胃熱を冷まして食欲を安定させ、脂肪肝を治療します。この患者さんに漢方薬を服用してもらったところ、翌年の検査では、脂肪肝は消失し、γ-GTPとコリンエステラーゼの値も下がっていました。
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上記の症例のほかに、血流障害が生じているようなら、「血瘀(けつお)」証です。血行を促進する漢方薬で血瘀を除去し、脂肪肝の治療をします。
ストレスによる過食が関係している場合は、「肝鬱気滞(かんうつきたい)」証です。肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズする漢方薬で、食欲を安定させ、脂肪肝を治していきます。
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以上の症例は「日経DIオンライン」に幸井俊高が執筆した以下の記事にも掲載しています。
脂肪肝の考え方と漢方処方
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