子宮筋腫(症例)

(こちらの記事の監修:中医師 幸井俊高

「切らずに済んだ」「小さくなった」 ー 子宮筋腫の漢方治療の成功例

こちらは、子宮筋腫を漢方で治療した症例を紹介するページです。漢方では、「子宮筋腫ができやすい体質」そのものを改善することにより、子宮筋腫の治療を進めます。

漢方では、患者一人一人の証(しょう)に合わせて、処方を判断します。証とは、患者の体質や病状のことです。患者一人一人の証(体質や病状)に合わせて処方を決め、治療を進めるのが漢方治療の特徴です。

(こちらは症例紹介ページです。解説ページはこちら

症例1 手術をせずに済んだ。貧血も改善され、妊娠できた

「子宮筋腫があるために生理の出血が多く、貧血ぎみです。手術をすすめられていますが、将来、子どもを産みたいので、できれば手術はしたくありません」

35歳の女性です。生理の出血が多く、貧血症状があったので検査をしたところ、子宮筋腫がみつかりました。大きさが6センチほどのものをはじめ数個の筋腫があり、手術を勧められています。

症状としては、生理痛や腰痛、おりものの増加、冷え症などもあります。貧血の治療に鉄剤を服用しています。

筋腫が子宮の内側か子宮筋層内にあると、受精卵の着床や胎児の成長の邪魔になるため、不妊や流産の可能性が高まります。また妊娠中はエストロゲンが多く分泌されるので、妊娠中に筋腫が育つこともあります。

筋腫を手術で摘出した場合は、子宮内膜で癒着が起こり、それが不妊の原因となる場合もあります。手術をした場合は、その部分の子宮壁が弱くなるため、一般に帝王切開で出産することになります。

この女性の場合は、血行をよくして冷え症を改善するため、温経湯(うんけいとう)などを服用してもらいました。3か月後の検査で貧血が改善されていたので鉄剤は服用しなくてよくなりました。

その後、過多月経も徐々に改善し、半年後には筋腫が5センチになり、数か月後、妊娠が確認されました。

妊娠後も流産の予防や体調管理の目的で漢方薬を飲み続け、無事出産できました。

症例2 漢方薬で7センチの筋腫が5センチに。生理痛や過多月経も軽減

「大きな子宮筋腫があります。生理痛が重いのでホルモン治療をしていますが、おなかが重苦しく、圧迫された感じがあります。少しでも筋腫が小さくなって圧迫感などが改善されればと思っています」

44歳の女性です。子宮筋腫は7センチ大のものがひとつと、それ以外に小さいのが数個あります。

生理痛と過多月経がつらかったので、去年から低用量ピルを服用しています。そのせいで生理痛と過多月経は軽くなりましたが、子宮筋腫の大きさに変化はなく、おなかの重苦しい感じや胃への圧迫感は続いています。

ほかには、頻尿ぎみでトイレが近い、便は軟便ぎみで食後すぐに便意を感じる、冷え症などの症状があります。

この女性の場合は、気の流れの停滞が関係していると考えられます。気の流れがわるいと、腹部の圧迫感を感じることがよくあります。頻尿、食後すぐの便意などは筋腫が膀胱や直腸を圧迫するために生じる症状です。

漢方薬は、気の流れをととのえる逍遙散(しょうようさん)などを用いました。その結果、漢方薬を飲み始めてすぐに腹部の膨満感が和らぎ始めました。半年後の検査では子宮筋腫が5センチにまで小さくなりました。生理痛は軽くなり、経血量もふつう程度にまで減り、いまでは低用量ピルを服用する必要もありません。

もし冷え症ではなく、のぼせやイライラなど熱の症状がある場合は加味逍遙散(かみしょうようさん)を使うといいでしょう。

症例3 多発性子宮筋腫の漢方治療。最大8センチの筋腫が6センチに

「多発性子宮筋腫です。一番大きなものは8センチ大で、それ以外に数十個の筋腫がある、と婦人科で言われました」

42歳の女性です。30歳のときの検査で小さな筋腫がみつかりましたが、とくに自覚症状がなかったので何もしませんでした。40歳で久しぶりに検査をしたところ、筋腫は5センチになっており、ほかにもたくさん筋腫ができていると言われました。そして先日の検査では筋腫はさらに大きくなっており、8センチ大と言われました。

ひどい生理痛や過多月経はありませんが、下腹がぽっこりと出ており、触るとじぶんでも筋腫の存在がわかります。白い帯下が多く出ます。排尿回数は少なめで、足がむくみます。身長160センチ、体重70キロです。舌には白い舌苔がべっとりと付着しています。

この人の証は、「痰湿(たんしつ)」です。痰湿凝結ともいいます。痰湿というのは体内にたまった過剰な水分や湿気のことで、これが子宮筋腫を形成します。筋腫以外にも、ポリープ、いぼ、乳腺腫、甲状腺腫、腫瘍など、腫瘤(はれ、できもの、しこり、かたまり)ができやすい体質です。

この体質の場合は、痰湿を取り除く漢方薬で「子宮筋腫ができやすい体質」を改善し、子宮筋腫の治療にあたります。この女性は二陳湯(にちんとう)などの処方を服用したところ、半年後の検査では筋腫は大きくなっておらず、大きさは8センチのままでした。そして1年後の検査では6センチと、少し小さくなりました。ぽっこりと出た下腹も1年前ほどは目立たなくなってきました。

(こちらの記事は「薬石花房 幸福薬局」幸井俊高が執筆・監修しました。日経DIオンラインにも掲載)

*執筆・監修者紹介*

幸井俊高  (こうい としたか)

東京大学薬学部卒業。北京中医薬大学卒業。中国政府より日本人として18人目の中医師の認定を受ける。「薬石花房 幸福薬局」院長。『医師・薬剤師のための漢方のエッセンス』『漢方治療指針』(日経BP)など漢方関連書籍を20冊以上執筆・出版している。日本経済新聞社のサイト「日経メディカル(日経DI)」や「日経グッデイ」にて長年にわたり漢方コラムを担当・執筆、好評連載中。中国、台湾、韓国など海外での出版も多い。17年間にわたり帝国ホテル内で営業したのち、ホテルの建て替えに伴い、現在は銀座で営業している。

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