二人目不妊(続発性不妊症)
漢方薬で一人目のときに近い体力・体質に戻す
妊娠に成功した二人目不妊の漢方治療の症例は こちら
当薬局では、続発性不妊症、いわゆる二人目不妊の相談が増えています。
「一人目を妊娠、出産できたので、二人目も簡単にできるだろうと思っていたのになかなか妊娠しない」、というケースが多いようです。
二人目は、一人目を妊娠、出産したあとの状態での妊娠なので、体力や体質など、一人目のときとは条件が違います。
したがって、漢方では、一人目の場合とは異なったアプローチで二人目不妊の治療をしています。
大事なのは、妊娠、出産できた一人目のときに近い体力・体質に、いち早く戻すことです。
ご興味があるようでしたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
二人目不妊(続発性不妊症)とは
第一子を妊娠、出産したあと第二子を希望しているのに2年以上たっても妊娠しない状態を、続発性不妊症と呼びます。いわゆる、二人目不妊です。この二人目不妊も、晩婚化などの影響により、第一子の不妊症(原発性不妊症)同様、増えています。
二人目をなかなか授からない要因には、以下のようなものがあります。
- 要因1 一人目のときより高齢である
- 要因2 一人目のときと体質が変わっている
- 要因3 一人目の出産で消耗した体力が回復していない
- 要因4 一人目のときと違い、育児ストレスや疲労がある
したがって、二人目を希望する場合は、それらの要因に合わせた対応をする必要があります。
一人出産しているので二人目も同じように簡単にできるというわけではありません。
漢方不妊治療も、二人目不妊に対しては、一人目とは異なったアプローチが必要となります。
「薬石花房 幸福薬局」の二人目不妊の漢方治療
漢方では、二人目不妊と関係が深いものとして、五臓六腑の腎(じん)、肝(かん)、そして気(き)、血(けつ)を重視しています。 気と血は人体の構成成分で、気は生命エネルギー、血は血液や栄養に近い概念です。 五臓六腑は漢方の言葉で、内臓ではなく、人体の機能的単位です。
腎は、気(生きるために必要なエネルギー)や血(血液や栄養)の基本物質(「精(せい)」といいます)を貯蔵し、人の成長・発育・生殖、ならびに水液や骨をつかさどります。
肝は、からだの諸機能を調節し、情緒を安定させるのが、おもな働きです。
二人目不妊は、一人目の出産による腎の機能低下や、気血の消耗、さらに子育てによる肝への負荷などが深く関係していると考えられます。 当薬局では、以下の方針で二人目不妊の漢方治療をしています。
- 方針A 加齢による生殖機能の低下を抑える
- 方針B 一人目の出産によるダメージから早く回復する
- 方針C 子育て中の心身への負担を軽減する
方針A、Bのためには、前述の腎(じん)を漢方薬で補い、養うことが基本となります。また、方針Cのためには、気(エネルギー)や血(栄養)を補って育児疲れを解消したり、あるいは肝(かん)の機能をととのえて育児ストレスから解放させたりする漢方薬が、重要な役割を果たします。
当薬局では時間をかけてカウンセリングをして二人目不妊の原因をつきとめ、お一人お一人の体質に合わせて最適な処方を決めていきます。
あなたの体質に合った漢方薬ですと、飲み続けるうちに体質が改善され、次第に「妊娠しやすい体質」に近づいていきます。からだの内側から、体質そのものを漢方薬で改善してみてはいかがでしょうか。
あなたに合った漢方薬が何かは、あなたの体質により異なります。自分にあった漢方薬が何かを知るには、漢方の専門家に相談し、自分の体質にあった漢方薬を選ぶようにしてください。
二人目不妊の漢方治療 よくあるタイプ
漢方には、「病気ではなく病人を治す」という基本概念があり、使う処方は、病名ではなく、その人の体質によって決まります。その人の体質や病状のことを漢方では「証(しょう)」といいます。したがって、二人目不妊にはこの処方が効く、というものはなく、ひとりひとりの証により、使われる漢方処方は異なってきます。
二人目不妊の患者さんに多くみられる証には、たとえば以下のようなものがあります。
一人目の出産による体力や生命力の消耗が尾を引いているために二人目をなかなか妊娠できないようなら、「腎陰虚(じんいんきょ)」証です。「陰」は陰液のことで、人体の構成成分のうちの血や精を指します。腎の精や血を、腎精、腎血とも呼びます。女性ホルモンとも関係が深い概念です。これら腎の陰液(腎陰)が不足している体質が、腎陰虚です。腎精や腎血は出産により大きく失われるので、出産の直後は腎陰虚に陥っても心配には及びません。一般には産後、次第に体力を回復してこの証から立ち直ります。しかし体調の回復がゆっくりだったり進まなかったりすると腎陰虚の状態が続き、妊娠できなくなります。この証の場合は、腎の精気などの腎陰を補う漢方薬で二人目不妊を治します。
育児ストレスによる二人目不妊もよくみかけます。「肝鬱気滞(かんうつきたい)」証です。からだの諸機能を調節する臓腑である五臓の肝の機能(肝気)がスムーズに働いていない体質です。一般に、ストレスや、緊張の持続、激しい感情の起伏などの影響で肝気が失調することにより、この証になります。産後は、育児の負担やストレス、義父母、両親、ご近所との人間関係の変化や煩雑さなどにより、一気に肝気が鬱滞しやすい時期です。そして肝鬱気滞の影響でホルモンバランスや自律神経系が失調し、妊娠しにくくなります。漢方薬で肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズにし、二人目不妊を治療します。
育児疲れによる二人目不妊なら、「気虚(ききょ)」証です。気は人体の構成成分のひとつで、生命エネルギーに近い概念です。この気が適量、さらさらと体内を流れていれば我々は健康ですが、量が少なくなったり、流れがわるくなったりすると、体調を崩します。そしてこの気の量が不足している体質が、気虚です。出産後に急に増えた育児の肉体的疲労や、夜間に赤ちゃんに起こされて続く慢性的な寝不足などにより、産後は気虚に陥りやすい期間です。気が足りず疲れた状態では、なかなか妊娠には至りません。気を補う漢方薬で、二人目不妊を解消させます。
分娩時の出血が尾を引いて、なかなか次の妊娠に至らない場合もあります。「血虚(けっきょ)」証です。血(けつ)は、気と同じく人体の構成成分のひとつで、血液や、血液が運ぶ栄養という意味があります。気同様、適量がさらさらと流れていると我々は元気ですが、量が不足していたり、流れがどろどろとしていたりすると、体調不良や病気になります。そしてこの血の量が欠乏している体質が、血虚です。分娩の際の出血により血虚証となり、血をじゅうぶん補えないままでいると、次の妊娠は難しいでしょう。血虚に伴う下垂体機能不全などによる排卵障害も考えられます。この場合は、漢方薬で血を補い、二人目不妊を治していきます。
忘れてはならないのが、加齢による不妊です。妊娠する確率は、年齢とともに低下します。生殖をつかさどる五臓の腎の機能が加齢により低下するからです。これを「腎虚(じんきょ)」証といいます。二人目のときは、一人目の妊娠、出産時より、間違いなく年をとっています。つまり腎虚が進んでいます。腎を補う漢方薬で、二人目不妊に対処します。
あなたに合った漢方薬がどれかは、あなたの体質により異なります。自分にあった漢方薬が何かを知るには、漢方の専門家に相談し、自分の体質にあった漢方薬を選ぶようにするのがいいでしょう。
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