卵巣嚢腫

◆卵巣嚢腫は、肥大化することが多い


卵巣嚢腫
(卵巣のう腫)は、卵巣の中に袋状の腫瘍ができ、その中に液体・粘液・脂肪などがたまって卵巣が腫れる病気です。内容物が増えるにしたがい、卵巣嚢腫は肥大化していきます。

初期の自覚症状はほとんどありませんが、肥大化が進むと外側から触れるなどして膨らみに気づいたり、下腹部に違和感を感じたりします。腹痛、腰痛、便秘、頻尿を生じることもあります。

触れると軟らかい卵巣嚢腫はその多くが良性で、固いしこりが触れる腫瘍(充実性腫瘍)には、悪性の卵巣癌などがみられます。

 卵巣嚢腫の種類 

漿液性(しょうえきせい)嚢胞 卵巣から分泌される透明のさらさらとした水のような液体がたまる 40~60代に多い
粘液性嚢胞 どろっとした粘液がたまる 閉経後を含む幅広い年代
皮様嚢腫 卵巣内の胚細胞にできて歯や毛髪などを含む脂肪がたまる 20~30代に多い
子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞) 子宮内膜症が卵巣内に発症し、月経のたびに古い血液がたまり、肥大していく 20~30代に多い

(子宮内膜症についてはこちらをご参照ください → 子宮内膜症

◆漢方で卵巣嚢腫の肥大化や再発を防ぐ
 

漢方では、卵巣嚢腫の形成には、人体の基本的な構成成分である(き)・(けつ)・津液(しんえき)の流れの停滞・よどみが深く関係していると捉えています。

(き) 生きるために必要な生命エネルギー
(けつ) 生命活動に必要な血液や栄養
津液(しんえき) 体内の全ての水液

これらの成分の流れが滞りやすい体質が改善されない限り、卵巣嚢腫は大きくなったり再発したりします。

漢方には手術のように一瞬にして卵巣嚢腫を取り除く力はありませんが、漢方薬で気・血・津液の流れを改善することにより、「卵巣嚢腫ができやすい体質」そのものを改善し、卵巣嚢腫の肥大化や再発を防ぐことができます。

 

◆卵巣嚢腫ができやすいタイプ・・・あなたはどれ?

<体質やタイプを漢方で証(しょう)といいます>


(1)「痰湿(たんしつ)」証 (津液の滞り)

体内に過剰な水湿(痰湿)がたまりやすい体質。

痰湿がたまりやすく、腫れ、できもの、しこりなど、腫瘤ができやすい体質です。この痰湿が卵巣にたまり、卵巣嚢腫を形成します。子宮筋腫、ポリープ、いぼ、乳腺腫、甲状腺腫、腫瘍などもできやすいタイプです。

体液代謝の失調や低下や、炎症、循環障害、ホルモン異常、代謝産物の体内蓄積、食べ過ぎ、食事の不摂生などによってこの証になります。

→ 痰湿を取り除く漢方薬を用います。


(2)「肝鬱気滞(かんうつきたい)」証 (気の滞り)

情緒を安定させる働きを持つ肝(かん)の機能(肝気)がスムーズに働いていない体質・・・気の滞り

ストレスによるいらいら、落ち込み、情緒不安定、月経前の乳房の張りなどが強いならこのタイプが考えられます。ストレスの影響などで気の流れが滞ると、卵巣嚢腫ができやすくなります。

精神的なストレスや、緊張の持続などにより、この証になります。

→ 肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズにする漢方薬を用います。


(3)「血瘀(けつお)」証 (血の滞り)

血流が鬱滞しやすい体質。

下腹部痛、頭痛、肩凝り、冷えのぼせが強い、などの症状を伴うならこのタイプが考えられます。下腹部の血流が滞ることにより、卵巣嚢腫ができやすくなります。

寒冷などの生活環境、不適切な食生活、運動不足、体内の水液の停滞、生理機能の低下などによって生じます。疾患や体調不良が慢性化、長期化してこの証になる場合もあります。

→ 血行を促進する漢方薬を用います。


◆卵巣嚢腫に効果的な漢方薬


四逆散、二陳湯、温胆湯、大黄牡丹皮湯、桂枝茯苓丸、桃核承気湯

あなたに合った漢方薬が何かは、あなたの体質により異なります。

自分にあった漢方薬が何かを知るには、漢方の専門家に相談し、自分の体質にあった漢方薬を選ぶ必要があります。どうぞお気軽にご連絡をください。→当薬局について

薬石花房 幸福薬局 ご予約はこちらから

関連ページ・症例・エッセイなど


子宮内膜症
子宮内膜症が漢方で改善した症例

自分に合った漢方薬に出会うには

自分の病気や症状を改善してくれる漢方処方は何か。それを判断するためには、その人の自覚症状や舌の状態など、多くの情報が必要になります。漢方の場合、同じ病気でも、その人の体質や体調により、使う処方が違うからです。

 

そのために必要なのが、カウンセリングです。漢方の専門家がじっくりとお話をうかがって、あなたの体質を判断し、あなたに最適な漢方薬を決めていきます。

 

当薬局は、帝国ホテル内にあるカウンセリング専門の漢方薬局です。まず薬局でカウンセリングをし、その方のご症状やご体質をしっかりと把握し、それをもとに、おひとりおひとりに最適な漢方薬を調合しております。

 

自分にあった漢方薬に出会う秘訣は、「信頼できる専門家のカウンセリングを受けること」です。しっかりしたカウンセリングを受けて、あなたに最適な漢方薬を見つけてください。

カウンセリングスタッフ紹介