前立腺肥大症の症例

薬石花房 幸福薬局 の漢方薬で前立腺肥大症が改善した症例

こちらは症例紹介ページです。前立腺肥大症の解説ページは こちら へどうぞ

■症例1「夜間頻尿で悩んでいます。尿もれすることが増え、病院で前立腺肥大症といわれました」

75歳の男性です。夜間は5回ほど尿意で目が覚めます。1〜2時間おきにトイレに起きるため、熟睡できません。日中は逆にあまりトイレに行きません。尿の勢いがなく、残尿感があります。

検査でPSAが4.8ng/mlでした。腰と膝のだるさや、貧血があります。寒がりです。舌は淡白色で湿っており、白く湿った舌苔が付着しています。

この男性の証は、「腎陽虚(じんようきょ)」です。腎は、生きるために必要なエネルギーや栄養の基本物質である精(せい)を貯蔵し、人の成長・発育・生殖をつかさどる臓腑です。

加齢などによりこの証になり、前立腺肥大症になったと思われます。

夜間頻尿、残尿感、腰と膝のだるさ、寒がり、淡白色の湿った舌、白く湿った舌苔などは、この証の特徴です。耳鳴り、むくみなどの症状がみられることもあります。

この証の場合は、漢方薬で腎陽を補うことにより、前立腺肥大症の治療をしていきます。

この患者さんには、漢方薬を服用して2か月後には夜間頻尿が2回に減りました。3か月後には貧血が改善されました。半年後にはPSAが2.9 ng/mlにまで下がりました。尿もれ(尿失禁)もなくなりました。


■症例2「尿の勢いがなく、頻尿です。排尿痛もあり、前立腺肥大症と診断されました」

検査で排尿量が110mlと少ないと指摘されました。排尿時に尿道が熱く感じます。下腹部の膨満感や痛みもあります。舌は紅く、黄色い舌苔が付着しています。

この患者さんは、「膀胱湿熱(ぼうこうしつねつ)」証です。湿熱の邪が膀胱の機能を障害している状態です。湿熱邪が膀胱に凝集し、前立腺を肥大させています。湿邪により頻尿が、そして熱邪により排尿痛や排尿時の灼熱感が生じています。

この体質の場合は、膀胱の湿熱を除去する漢方薬で、前立腺肥大症の治療をします。

この患者さんに漢方薬を服用してもらった結果、1か月後には排尿痛を感じる頻度がかなり減りました。2か月後には尿の勢いが出てきました。3か月後の再検査で排尿量が210mlにまで増えました。



■症例3「尿の勢いがわるくなり、尿が出始めるまでに時間がかかるようになりました。残尿感もあります」

排尿直後の尿もれ(排尿後尿滴下)が増えました。検査で尿流量が最大で12ml/sと低く、前立腺肥大症と診断されました。下腹部に膨満感や痛みがあります。舌は紫色をしています。

この患者さんの証は、「血瘀阻塞(けつおそそく)」です。血瘀は、血の流れが鬱滞しやすい体質です。血の鬱滞が塊を形成して前立腺を肥大させ、尿道を塞(ふさ)いでいます。

下腹部の膨満感や痛み、紫色の舌などは、この証の特徴です。尿線が細い、舌に紫色の斑点(瘀斑:おはん)などの症状がみられることもあります。

この体質の場合は、漢方薬で血瘀による鬱結を分散させて水道を通利させ、前立腺肥大症を治療します。

この患者さんに漢方薬を服用してもらったところ、1か月後には尿の勢いが出てきました。尿がすぐ出るようになってきました。5か月後には最大尿流量が17ml/sにまで回復していました。気がつけば、排尿後尿滴下がほとんどなくなっていました。

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以上の症例は「日経DIオンライン」に幸井俊高が執筆した以下の記事にも掲載しています。
前立腺肥大症の考え方と漢方処方
前立腺肥大症によくみられる証と漢方処方

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自分に合った漢方薬に出会うには

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そのために必要なのが、丁寧な診察(カウンセリング)です。中医師など漢方の専門家がじっくりと話を聴くことにより、あなたの体質を判断し、あなたに最適な処方を決めていくのが、漢方の正当な診察の流れです。

 

そして、その際に最も大切なのは、信頼できる実力派の漢方の専門家の診察を受けることです。
(一般によくみられる、病名と検査結果だけをもとに、漢方が専門でない人が処方を決める方法では、最適の処方を選ぶことができず、治療効果はあまり期待できません。)

 

当薬局では、まず必要十分な診察(カウンセリング)を行い、その人の体質や病状をしっかりと把握し、それをもとに一人一人に最適な漢方薬を処方しています。

 

あなたに最適の漢方薬に出会う秘訣は、信頼できる漢方の専門家の診察(カウンセリング)を受けることです。

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