前立腺炎の症例
薬石花房 幸福薬局 の漢方薬で前立腺炎が治った症例
(こちらの記事の監修:中医師 幸井俊高)
こちらは症例紹介ページです。前立腺炎の解説ページは こちら へどうぞ
■症例1「排尿痛と尿意切迫が生じ、泌尿器科を受診したところ前立腺炎と診断されました。検査の結果、細菌性とのことで抗菌薬で治療しましたが、完治していません」
尿意切迫は落ち着きましたが、残尿感や、下腹部の鈍痛が残っています。舌は紅く、黄色い舌苔がべっとりと付着しています。
この男性の証は、「膀胱湿熱(ぼうこうしつねつ)」です。湿熱邪が膀胱に凝集し、膀胱の機能を障害している状態です。
前立腺は五臓六腑の腎・膀胱に含まれる臓器です。細菌の尿路への侵入などにより、この証になります。細菌性前立腺炎でよくみられる証です。
排尿痛、尿意切迫、残尿感、紅い舌、べっとりとした黄色い舌苔などは、この証の特徴です。
排尿時の尿道灼熱感、排尿困難、尿失禁、血尿などの症状がみられることもあります。
この証の場合は、漢方薬で膀胱の湿熱を除去することにより、前立腺炎の治療をします。この患者さんに漢方薬を服用してもらったところ、2週間で残尿感や下腹部痛はなくなりました。
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膀胱湿熱に用いる処方は多々あり、発熱、尿量減少、排尿時の熱感、排尿直後の尿もれ(排尿後尿滴下)などの症状がある場合、尿の色が濃い、尿の勢いが弱い、排尿困難などの症状がみられる場合など、症状によって使い分けます。
■症例2「慢性前立腺炎です。会陰部の不快感が常にあります。ときに会陰部が重く痛みます」
陰茎の先端が痛むこともあります。体調によりますが、射精時に痛むこともあります。
尿道の灼熱感や、尿の色が濃い、などもみられます。腰痛や寝汗などの症状もあります。舌は深紅色で、舌苔は少なく、乾燥しています。
この患者さんは、「腎陰虚(じんいんきょ)」証です。腎の陰液(腎陰)が不足している体質です。
過労、不規則な生活、性生活の不摂生などによって腎陰が減ると、この証になります。陰液の不足により相対的に陽気が優勢となり、熱証が表れます。
この体質の場合は、腎陰を補う漢方薬で前立腺炎の治療をします。この患者さんに漢方薬を服用してもらったところ、2か月後には陰茎の痛みや射精痛が緩和されてきました。5か月後には会陰部の不快感や鈍痛も完治しました。
■症例3「頻尿で、排尿時に不快な違和感があります。ときに痛みます。慢性前立腺炎と診断されています」
尿道の違和感もあります。仕事が忙しく、毎日深夜まで残業しています。いらいらしやすく、あまりよく眠れません。舌は紅く、舌苔は少なめです。
この患者さんの証は、「心火(しんか)」です。
五臓の心に、過度の心労、思い悩み過ぎ、過労などの負担がかかり、心の機能(心気)が過度の刺激を受けて亢進すると、この証になります。
頻尿、排尿痛、いらいら、不眠、紅い舌、少ない舌苔などは、この証の特徴です。排尿時の灼熱感、色の濃い尿などの症状がみられることもあります。
この体質の場合は、漢方薬で心火を冷まし、前立腺炎を治療します。この患者さんに漢方薬服用してもらったところ4か月後、痛むことがずいぶん減りました。6か月後、排尿時の不快感もなくなりました。
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以上の例のほかに、慢性前立腺炎で、頻尿、とくに夜間の頻尿が顕著で、尿の勢いがなく、排尿痛は軽い「腎陽虚(じんようきょ)」証も多く見られます。
漢方薬は同じ前立腺炎であっても証によって使う薬が異なりますので、自分に効果のある漢方薬に出会うためには専門家の診断を受けることをお勧めします。
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(こちらの記事は「薬石花房 幸福薬局」幸井俊高が執筆・監修しました。日経DIオンラインにも掲載)
*執筆・監修者紹介*
幸井俊高 (こうい としたか)
東京大学薬学部卒業。北京中医薬大学卒業。中国政府より日本人として18人目の中医師の認定を受ける。「薬石花房 幸福薬局」院長。『医師・薬剤師のための漢方のエッセンス』『漢方治療指針』(日経BP)など漢方関連書籍を25冊以上執筆・出版している。日本経済新聞社の医師・薬剤師向けサイト「日経メディカル(日経DI)」や「日経グッデイ」にて長年にわたり漢方コラムを担当・連載・執筆。中国、台湾、韓国など海外での出版も多い。17年間にわたり帝国ホテル東京内で営業したのち、ホテルの建て替えに伴い、現在は東京・銀座で営業している。
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