動悸の症例
薬石花房 幸福薬局 の漢方薬で動悸が改善した症例
(こちらの記事の監修:中医師 幸井俊高)
こちらは症例紹介ページです。動悸の解説ページは こちら へどうぞ
■症例1「最近、動悸がするようになりました。ちょっとしたことで不安になると、すぐ動悸がします。夜寝る前も心臓の鼓動が高まるようで、気になります。心配で病院に行きましたが異常はありませんでした。でも不安です」
最近、疲れやすく、やる気が起きません。めまいがすることもあります。顔色がよくなく、舌をみると白っぽい色をしていました。
この人の証は「心血虚」です。循環器系や中枢神経系をつかさどる五臓の心(しん)に、栄養がじゅうぶん補給されていない状態です。
この証の場合、この人のように不安を感じやすく、驚きやすいようなところがあります。寝つきが悪い、眠りが浅くよく目が覚める、夢をよくみる、朝早く目が覚める、物忘れをしやすいなどの症状もみられます。
このような場合は、漢方薬で心に血(けつ)を補って治療を進めます。血は、血液や栄養を意味します。血が補われれば、次第に循環器系や中枢神経系が正常に機能するようになり、動悸がしなくなります。
この人の場合も基本的に心血を補うを飲み続けてもらいました。途中、不眠が相当つらいときがあり、そういうときにはもう一つ処方を足しました。半年ほどで動悸はしなくなりました。
■症例2「動悸に悩まされています。とくに疲れたときに動悸がします。駅の階段を急いで上ったりすると、動悸だけでなく、息切れもします」
もともと元気で活発なほうではありませんでしたが、とくに大きな病気にかかることもなく過ごしてきました。強いストレスを感じているわけでもありません。それが最近、静かにしているときにでも急に動悸がしたり、きゅっと胸が締め付けられるように痛んだりします。手首に指を当てて自分で調べてみると、脈がときどき飛ぶこともあります。
病院で検査を受けましたが、とくに心配はいらない、と言われました。年のせいかもしれませんが、体力の低下が気になります。舌は白っぽい色でした。
この人の証は、「心気虚(しんききょ)」です。五臓の心(しん)がつかさどる循環器系の機能がやや低下しているような体質です。疲れやすく、動悸プラス息切れもしやすい人に多くみられます。脈の結代(脈拍のリズムが乱れたり、ときどき飛んだりする)がみられることもよくあります。
自分の健康に対する自信があまりないせいか、普通の人なら気にならない程度のことでも気になってしまうところがあります。
この場合は、心の気を漢方薬で補うことで循環器系の機能を強化し、動悸を解消していきます。この人も心の気を補う漢方薬を服用し、動悸を改善していきました。
症例3 「ときどき急に動悸がします。胸がきゅっと締め付けられるような胸苦しさを伴いがちです。ストレスを強く感じるときに、よく生じます」
仕事が忙しく、疲れもたまっています。夜になっても会社での緊張や不安が続いており、なかなか眠れません。夜中に遅めの夕食をとったり間食をしたりビールを飲んだりしてストレスを発散していますが、そういう食生活の不摂生で動悸が引き起こされることもあるように思います。舌をみると湿っぽい舌苔がべっとりとついていました。
この場合の証は「痰湿(たんしつ)」です。痰湿というのは体内にたまった過剰な水分や湿気のことで、これが原因で体調を崩している場合がこの証です。
精神的なストレスや暴飲暴食などが続くことにより粘稠な痰湿が生じ、それが原因となって循環器系や消化器系の機能が乱れてしまいます。
したがって、胸苦しい、胃がつかえる、おなかが張る、痰が多い、吐き気がする、食欲不振、めまいなどの症状が同時によくみられます。いずれも正常な機能の邪魔を痰湿がすることにより生じやすい症状です。
このような場合は、過剰な水分や湿気を取り除く漢方薬で体質を改善していきます。この人の場合は、漢方薬を4か月ほど飲んで動悸を改善したあと、ストレスに対する抵抗性を高めるために別の処方も服用してもらい、完治しました。
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(こちらの記事は「薬石花房 幸福薬局」幸井俊高が執筆・監修しました。日経DIオンラインにも掲載)
*執筆・監修者紹介*
幸井俊高 (こうい としたか)
東京大学薬学部卒業。北京中医薬大学卒業。中国政府より日本人として18人目の中医師の認定を受ける。「薬石花房 幸福薬局」院長。『医師・薬剤師のための漢方のエッセンス』『漢方治療指針』(日経BP)など漢方関連書籍を25冊以上執筆・出版している。日本経済新聞社の医師・薬剤師向けサイト「日経メディカル(日経DI)」や「日経グッデイ」にて長年にわたり漢方コラムを担当・連載・執筆。中国、台湾、韓国など海外での出版も多い。17年間にわたり帝国ホテル東京内で営業したのち、ホテルの建て替えに伴い、現在は東京・銀座で営業している。
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