膀胱炎の症例

薬石花房 幸福薬局(東京 帝国ホテル内)の漢方薬で膀胱炎(尿路感染症)が治った症例


(こちらは症例紹介ページです。膀胱炎の解説ページは こちら へどうぞ)


■症例1「膀胱炎にかかり、抗生物質で治療しました。尿検査の結果、膀胱炎は完治したとのことで治療は終了しましたが、まだ下腹部に違和感が残っています」

違和感は、膀胱や尿道あたりのむずむずとした感覚です。排尿時の熱感もまだあります。尿はやや濃い色をしています。口が渇きます。便秘ぎみです。飲酒や、味の濃いものが大好きです。舌は紅く、黄色い舌苔が付着しています。

この患者さんの証は、「膀胱湿熱(ぼうこうしつねつ)」です。湿熱邪が膀胱に凝集し、膀胱の機能を障害している状態です。

味の濃いもの、アルコール類の嗜好習慣の背景があるところに、細菌の尿路への侵入があり、膀胱炎になったのでしょう。

排尿時の熱感、濃い色の尿、口渇、便秘、紅い舌、黄色い舌苔などは、この証の特徴です。尿意促迫、頻尿、逆に排尿困難などの症状がみられることもあります。

この証の場合は、漢方薬で膀胱の湿熱を除去することにより、膀胱炎を治療していきます。この患者さんは、漢方薬を飲み始めて2週間ですべての症状がなくなりました。念のため6週間漢方薬を服用し、その後膀胱炎の再発はありません。


■症例2「ここ数年、何度も膀胱炎にかかっています。その都度、抗生物質で痛みはなくなりますが、薬をやめて1か月もすると、また尿道のあたりがむずむずしてきます。排尿時の痛みに灼熱感を伴います」

昼も夜も頻尿で、寝ている間にも何度か目が覚め、睡眠不足で疲れています。昼間はずっと残業続きで慢性的にくたびれているので、睡眠不足はこたえます。いらいらしやすく、口の渇きや手足のほてりを感じます。舌は紅く乾燥しています。

この患者さんは、「心火(しんか)」証です。心は、心臓を含めた血液循環系(血脈)と、人間の意識や判断、思惟などの人間らしい高次の精神活動をつかさどります。過労が続いて心に負担がかかり、この証になったのでしょう。

この体質の場合は、心火を冷ます漢方薬で、膀胱炎を治療していきます。この患者さんに漢方薬を服用してもらった結果、2か月後には灼熱感を伴う排尿痛が減りました。5か月後には尿の回数も減り、調子がいいと夜間に起きることもなくなり、ぐっすり眠れるようになりました。


■症例3「2年前から膀胱炎を繰り返しています。抗生物質の服用で一旦はよくなりますが、しばらくすると再発するのを繰り返しています。痛いときにカイロで下腹部を温めると、楽になります」

寒い季節には、尿もれをすることもあります。尿は色が薄く、量は毎回ちゃんと出ます。冷え症です。たまに手がしびれます。舌は淡白色で、白い舌苔が付着しています。

この患者さんの証は、「寒凝(かんぎょう)」です。寒冷の性質を持つ病邪である寒邪(かんじゃ)が体内に侵入すると、この証になります。寒邪が腎や膀胱に下降してその機能を乱すことにより、膀胱炎を発症したのでしょう。

温めると症状が軽くなる、寒い季節の尿もれ、薄い色の尿、冷え症、手のしびれ、淡白色の舌、白い舌苔などは、この証の特徴です。月経痛、腹痛、凍瘡(しもやけ)などの症状がみられることもあります。

この体質の場合は、漢方薬で体内を温めて血行を促進し、膀胱炎を根治します。この患者さんに漢方薬を服用してもらい、飲み始めて1か月後には冷えが楽になってきました。3か月目には痛みや不快感が軽減しました。それ以降、病院には行かずに済んでいます。

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以上の例のほかに次のようなタイプもあります。それぞれ異なる漢方薬で治療します。

●頻尿、とくに夜間の頻尿が顕著で、排尿痛は軽い

●排尿痛が慢性化しており、残尿感や、尿道の灼熱感がみられる

●排尿時に張った痛みがある、情緒変動で痛みや排尿困難が誘発される

●排尿に時間がかかる、尿に勢いがない

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同じようなお悩みでお困りの方、一度漢方薬をお試しになりませんか?
上記の症例のように実際に悩みを解決した方もいらっしゃいます。

あなたに合った漢方薬が何かは、あなたの体質により異なります。自分にあった漢方薬が何かを知るには、漢方の専門家に相談し、自分の体質にあった漢方薬を選ぶ必要があります。

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出典:本ページは「日経DIオンライン」に幸井俊高が執筆した記事をもとにしています。

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自分に合った漢方薬に出会うには

自分の病気を治し、症状を改善してくれる漢方薬は何か。それを判断するためには、その人の自覚症状や舌の状態など、多くの情報が必要です。漢方の場合、同じ病気でも、その人の体質や病状により、使う処方が異なるからです。

 

そのために必要なのが、丁寧な診察(カウンセリング)です。中医師など漢方の専門家がじっくりと話を聴くことにより、あなたの体質を判断し、あなたに最適な処方を決めていくのが、漢方の正当な診察の流れです。

 

そして、その際に最も大切なのは、信頼できる実力派の漢方の専門家の診察を受けることです。
(一般によくみられる、病名と検査結果だけをもとに、漢方が専門でない人が処方を決める方法では、最適の処方を選ぶことができず、治療効果はあまり期待できません。)

 

当薬局では、まず必要十分な診察(カウンセリング)を行い、その人の体質や病状をしっかりと把握し、それをもとに一人一人に最適な漢方薬を処方しています。

 

あなたに最適の漢方薬に出会う秘訣は、信頼できる漢方の専門家の診察(カウンセリング)を受けることです。

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