過多月経・過少月経(経血量の異常)

◆生理の量が多すぎる、少なすぎる問題を漢方で正常に

 

(このページでは、月経の「量」の異常にかかわる月経不順の漢方治療について解説します。月経の「周期」の異常にかかわる月経不順はこちら → 頻発月経・稀発月経・周期不安定・無月経

生理不順・月経異常のうち、経血量の異常に関するものには多すぎる過多月経と少なすぎる過少月経があります。

漢方では以下に関する何らかの問題が経血量の異常を引き起こしている考えます。

「血(けつ)」 体を流れる構成成分の一つで、血液や栄養のこと。血の状態が失調すると、経血量の異常につながる。
「気(き)」 血の流れを推動するエネルギー。血など人体に必要なものが体外に漏れ出ないようにコントロールする働きも持つ。気の失調も経血量の異常に関係する。
「腎(じん)」 人の成長・発育・生殖をつかさどるとともに血の生成源である精(せい)を貯蔵する臓腑。

漢方治療では丁寧な問診を行い、個々のケースに応じて、これらのどこに問題があるかを見極めて、最も適切な処方を選びます。

 

◆経血量の異常が起こりやすいタイプ・・・あなたはどれ?

<体質やタイプを漢方で証(しょう)といいます>

★(1)~(2)経血量が多い過多月経によく見られる証 

(1)「気虚(ききょ)」証

生命エネルギーを意味する「気」が不足している体質。

虚弱体質のほか、過労、生活の不摂生、慢性疾患などにより気を消耗すると、この証になります。

気の機能の一つに、血など人体に必要なものが体外に漏れ出ないようにコントロールする働きがありますが、気虚になるとこの力が弱まり、出血しやすくなります。このため経血量が増えます。

気虚で出やすい症状
疲れやすい、元気がない、経血は淡紅色、舌が白っぽい など

◆ 生理が早まる頻発月経になる場合もあります。

→ 気を補う漢方薬で過多月経を治します。


(2)「血熱(けつねつ)」証

熱邪が血に侵入した証。

味が濃く脂肪分が多い食生活や精神的なストレス、長期の体調不良などにより体内に過剰な熱がこもり熱邪となっています。

熱邪の影響で出血が促され、経血量が増えます。

血熱で出やすい症状
過多月経、血塊、深紅色で粘稠な経血、ほてり、顔面紅潮、黄色い尿、目の充血、いらいら、怒りっぽい、赤い舌、黄色い舌苔 など

◆ 生理が早まる頻発月経になる場合もあります。

→ 漢方薬で血熱を冷まし、過多月経を解消します。

 

★(3)~(5)経血量が少ない過少月経によく見られる証

(3)「血虚(けっきょ)」証

人体に必要な血液や栄養が不足している体質。

偏食など無神経な食生活、胃腸機能の低下、出血、慢性疾患などにより、この証になります。

血が不足しているため、経血量が減ります。

◎血虚で出やすい症状
髪の艶がない、爪が割れやすい、目が疲れる など

◆ 生理が遅れる稀発月経になる場合もあります。

→ 漢方薬で血を補い、過少月経を治します。


(4)「腎虚(じんきょ)」証

腎の機能が低下した証。

腎は五臓の一つで、生きるために必要なエネルギーや栄養の基本物質(精:せい)を貯蔵し、人の成長・発育・生殖をつかさどります。精は血の生成源の重要な一つですが、その精が少ないために血が不足し、経血量が減ります。

生活の不摂生、過労、慢性病による体力低下、加齢などにより、この証になります。

◎腎虚で出やすい症状
生理時の腰痛、めまい、耳鳴り、足腰のだるさ など

→ 漢方薬で腎の機能を補い、ホルモンバランスを調えて、過少月経を改善します。


(5)「痰湿(たんしつ)」証

体内に痰湿(過剰な水分や湿気)がたまっている証。

多食、食事の不摂生、過度の飲酒などにより、この証になります。

痰湿が血の流れを阻害するため、経血量が少なくなります。

◎痰湿で出やすい症状
経血が淡紅色で粘稠、肥満傾向、帯下が多い、べっとりとした白い舌苔、腹部膨満感、吐き気、口が粘る など

◆ 生理が遅れる稀発月経や無月経になる場合もあります。

→ 痰湿を取り除く漢方薬で体質を改善し、過少月経を治していきます。



★その他、経血量の異常によくみられる証

(6)「血瘀(けつお)」証

血流が鬱滞しやすい体質。

精神的ストレスや、冷え、体内の過剰な水分、生理機能の低下などにより、この証になります。疾患が慢性化して長引いて血流が悪くなり、この証になる場合もあります。

血行が悪くなるために経血量が減って過少月経になったり、あるいは逆に血行不良により血があふれ出て過多月経になったりします。

血瘀で出やすい症状
頭痛、肩凝り、赤紫色の舌、舌下静脈の怒張、ため息が多い、冷えのぼせ など

→ 血行を促進し、鬱血を取り除く漢方薬で経血量の異常を治療します。

 

◆過多月経・過少月経(経血量の異常)に効果的な漢方薬


温清飲、加味逍遙散、補中益気湯、帰脾湯、四物湯、十全大補湯、六味地黄丸、八味地黄丸、二陳湯、平胃散、六君子湯

以上は比較的よく使われる処方ですが、最も適切な処方を選ぶには専門知識と詳しい問診に基づく判断が必要です。

生理不順・月経異常は体内の不調の表れです。今のうちに漢方で体調を調えることが、将来起こり得る病気、不妊、更年期障害、老化などの予防にもなります。

どうぞお気軽にご相談ください。→当薬局について

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自分に合った漢方薬に出会うには

自分の病気や症状を改善してくれる漢方処方は何か。それを判断するためには、その人の自覚症状や舌の状態など、多くの情報が必要になります。漢方の場合、同じ病気でも、その人の体質や体調により、使う処方が違うからです。

 

そのために必要なのが、カウンセリングです。漢方の専門家がじっくりとお話をうかがって、あなたの体質を判断し、あなたに最適な漢方薬を決めていきます。

 

当薬局は、帝国ホテル内にあるカウンセリング専門の漢方薬局です。まず薬局でカウンセリングをし、その方のご症状やご体質をしっかりと把握し、それをもとに、おひとりおひとりに最適な漢方薬を調合しております。

 

自分にあった漢方薬に出会う秘訣は、「信頼できる専門家のカウンセリングを受けること」です。しっかりしたカウンセリングを受けて、あなたに最適な漢方薬を見つけてください。

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