ニキビ (吹き出物)

◆漢方のニキビ治療は、からだの内側の悪化要因を見極める

*漢方でニキビが治った症例は こちら

ニキビ(吹き出物)は、毛穴に皮脂がたまって盛り上がり、さらに炎症を起こして赤くなったり化膿したりした、毛穴のトラブルです。当薬局ではニキビにお悩みの方に体質に応じた漢方薬をご用意し、成果を上げています。

毛穴に皮脂や角質が溜まったり、毛穴の出口がつまったりすると、毛穴が盛り上がり、"白ニキビ"ができます。毛穴の中の皮脂が酸化して黒くなると"黒ニキビ"です。そこに細菌が感染して炎症を起こすと"赤ニキビ"になります。さらに悪化すると、化膿を起こして、"膿をもったニキビ"になります。

ニキビができる原因には、皮脂の過剰な分泌、毛穴のつまり、毛穴の常在菌の活動、肌の乾燥などがあります。

それらの背景には、ホルモンバランスの変化や、免疫力の低下、肌の代謝の衰え、血行不良、ストレス、食事の不摂生、生理の周期などが関係しています。ニキビの悪化には、からだの内側の要因が深く関わっているわけです。

肌を清潔に保たないとニキビができやすくなるのは当然ですが、からだの内側からのケアを怠ると、ニキビの根治は難しくなります。

たとえば疲れたときや寝不足のとき、あるいは胃の調子がわるいとき、生理前、脂っこいものを食べ過ぎたとき、ストレスの多いときなどにニキビが悪化した経験をお持ちのかたは多いのではないでしょうか。

 

◆ニキビの種類によって漢方薬は異なる・皮膚科治療と併用も


漢方では、漢方薬で体質改善をし、からだの内側からニキビができやすい体質"そのものを改善し、ニキビを治していきます。

たとえば生理前に悪化するニキビに対しては、漢方薬でホルモンバランスを調えます。ストレスの影響でニキビが悪化しやすい場合は、漢方薬でストレス抵抗性を高めてニキビを消していきます。

さらに"白ニキビ"には老廃物を捨て去る漢方薬、"赤ニキビ"にはデトックス作用の強い漢方薬など、ニキビの種類によっても適切な漢方薬を使い分けます。

"ニキビ跡"には、美白効果のある漢方薬でメラニン色素の排泄を促進します。からだの内側からニキビを根本的に治していくのが漢方薬です。

西洋医学的には、美容皮膚科などでピーリング、レーザー治療、抗生物質やビタミン剤による治療などが行われます。からだの外側からの治療が中心になりますので、ニキビを根本的に改善したい場合には、からだの内側からの治療も検討するといいでしょう。

漢方薬は、からだの内側から"ニキビができにくい体質"を作っていくものです。美容皮膚科での治療やトリートメントなどと併用している方もいらっしゃいます。からだの内側からじっくり根本的にニキビを治したい、再発を繰り返したくない、とお考えの方に、漢方は適しています。

 

◆ニキビが出る人のタイプ・・・あなたはどれ?

<体質やタイプを漢方で証(しょう)といいます>


(1) 「熱盛(ねつせい)」証

体内で熱邪の勢いが強くなっている状態。

熱邪の影響で炎症が生じ、赤いにきびが形成されます。勢いの強いにきびなので、かゆみや痛みを伴うことが多く、ときに化膿します。

熱盛で出やすい症状
赤いニキビ、化膿もある、かゆみや痛みがある、角栓が目立ち黒ずんでいる、赤い舌、黄色い舌苔 など

→ 熱邪を取り除く漢方薬で治療します。

 

(2) 「肝火(かんか)」証

肝(かん)は、からだの諸機能や精神情緒の調整をする臓腑。この肝の機能がストレスや激しい感情の起伏などで失調すると熱邪が生じた、にきびができた状態。

肝火で出やすい症状
赤いニキビ、生理前に多発、いらいら、落ち込み、赤い舌、白い舌苔が薄く付着 など

→ 漢方薬で肝火を鎮め、にきびを治していきます。

 

(3) 「気血両虚(きけつりょうきょ)」証

生命エネルギーを意味する「気」や、血液や栄養を意味する「血(けつ)」が不足している体質。

過労や体調不良、抗菌薬の長期服用などの影響で、この証になります。気血が不足して熱邪を排除することができないため、にきびがなかなか治りません。

気血両虚で出やすい症状
赤味が薄く小さな丘疹がなかなか治らない、疲れやすい、食欲不振、貧血ぎみ など

→ 気血を補う漢方薬を使います。

こんなケースも
皮膚科で抗菌薬やケミカルピーリングを繰り返したり、ステロイドを長期使用したりした結果、免疫力が低下してニキビが治りにくくなっている人も気血両虚と考えられます。

 

(4) 「血瘀(けつお)」証

血流が鬱滞しやすい体質。

暗い色や紫紅色のにきびができたり、にきび痕に色素沈着が残ったりします。

血瘀で出やすい症状
ニキビの跡が紫っぽい色素沈着で残る、舌が紫っぽい、生理痛 など

→ 血行を促進し、うっ血を取り除く漢方薬が有効です。

 

◆よく使われる漢方薬


1:発赤や化膿が目立つ場合は、連翹、黄柏など、"デトックス効果"のある生薬配合の漢方薬で解毒するのがいいでしょう。食生活の改善も重要です。

2:血行を改善して老廃物を取り去りたい場合は、芍薬、牡丹皮など、血行を促進する生薬配合の漢方処方を使います。

3:ホルモンバランスを調えたい場合は、地黄、桂皮など、内分泌系の機能を調整する生薬を使った漢方薬がいいでしょう。夜更かしは控え、規則正しい生活も心がけてください。

4:ストレスの影響で症状が悪化しやすい場合は、柴胡、芍薬など、ストレス抵抗性を高める生薬を使った漢方処方で、ストレスに強い体質を作っていきます。

5:肌が乾燥して毛穴が硬くなっているためにニキビができやすくなっている方は、当帰、地黄など、肌を潤す薬効のある生薬を使った漢方処方がよろしいでしょう。

6:ニキビ跡がなかなか消えない場合は、黄耆、甘草など、皮膚の代謝を高める生薬を用いた漢方処方が適しています。

◆ニキビによく使われる漢方処方
黄連解毒湯、 加味逍遙散、 荊芥連翹湯、桂枝茯苓丸、補中益気湯、帰脾湯、 清上防風湯、桂枝茯苓丸加薏苡仁、十味敗毒湯、排膿散及湯、当帰芍薬散、温清飲 など

 

あなたに合った漢方薬がどれかは、あなたの体質により異なります。

自分にあった漢方薬が何かを知るには、漢方の専門家に相談し、自分の体質にあった漢方薬を選ぶようにするのがいいでしょう。

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自分に合った漢方薬に出会うには

自分の病気を治し、症状を改善してくれる漢方薬は何か。それを判断するためには、その人の自覚症状や舌の状態など、多くの情報が必要です。漢方の場合、同じ病気でも、その人の体質や病状により、使う処方が異なるからです。

 

そのために必要なのが、丁寧な診察(カウンセリング)です。中医師など漢方の専門家がじっくりと話を聴くことにより、あなたの体質を判断し、あなたに最適な処方を決めていくのが、漢方の正当な診察の流れです。

 

そして、その際に最も大切なのは、信頼できる実力派の漢方の専門家の診察を受けることです。
(一般によくみられる、病名と検査結果だけをもとに、漢方が専門でない人が処方を決める方法では、最適の処方を選ぶことができず、治療効果はあまり期待できません。)

 

当薬局では、まず必要十分な診察(カウンセリング)を行い、その人の体質や病状をしっかりと把握し、それをもとに一人一人に最適な漢方薬を処方しています。

 

あなたに最適の漢方薬に出会う秘訣は、信頼できる漢方の専門家の診察(カウンセリング)を受けることです。

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