便秘

◆便秘の症状・原因・治療法


便秘は不快なものです。何日も排便がない・排便に時間がかかる・一日でも排便がないと不快である・排便は毎日あるが残便感がある・便が硬くなり排便がつらい・便が細く少量しか出ないなど、便秘にもさまざまなタイプがあります。


便秘は女性に多い症状ですが、男性にも、残便感のあるタイプや、痔に伴う便秘など、多数見られます。

便秘は不快感や苦痛を伴うだけでなく、ニキビや吹出物などの皮膚病や肥満高血圧動脈硬化などの原因にもなります。単に下剤に頼るのではなく、体質的に改善しておくのがよいでしょう。

便秘の原因は、自律神経系の緊張・蠕動の異常・精神的ストレス・過食症・虚弱体質・老化・冷え症などが主なものです。

下剤による治療
下剤は一時的に排便させる薬ですが、上記のような便秘の原因を治療しない限り、根本的に便秘を治すことはできません

コーラックをはじめとするほとんどの下剤には、習慣性(クセになる)があります。また、センナやアロエなどの下剤は、体を冷やす作用がありますので、女性、特に冷え症の方は控えたほうがよいでしょう。便秘を治すどころか、ますますこじらせてしまうことになります。

漢方の便秘治療
その点、中医処方(中国医学の処方・漢方薬)には、上記のような便秘する(便秘しやすい)体質そのものを改善する働きが強くあります。ですから漢方薬により便秘を根本治療することが可能となります。

次に示すように一言で便秘といってもいろいろなタイプがあるので、自分に合った漢方薬を選ぶことが非常に重要です。合わない漢方薬だと症状が悪化する恐れがあります。

 

◆便秘のタイプ・・・あなたはどれ?

(1)「熱秘(ねつひ)」

胃腸に熱がこもった体質。熱で水分が消耗して便が硬くなって便秘に。

脂っこいもの、味の濃いもの、アルコール類、辛いものの取りすぎが原因。

熱秘で出やすい症状
便が硬く乾燥、おなかが張りやすい、くさいガスが出る、尿の色が濃い、顔がのぼせて赤くなりやすい、口臭、舌が赤い、舌苔が黄色い など

→ 胃腸の過剰な熱をとり便通を滑らかにする漢方薬を用いる

(2)「気秘(きひ)」

気の流れがよくない体質。消化器官の蠕動、輸送機能が停滞して便秘に。

ストレスや緊張、不安などが原因になることが多い。

気秘で出やすい症状
便が細く切れ切れになりやすい、残便感、生理前に便秘が悪化、おなかが張る・痛む、ガスがたまりやすい、げっぷやガスが出ると楽になる、下剤でおなかが痛くなる、怒りっぽくいらいらする など

→ 緊張をゆるめ、気の流れを伸びやかにする漢方薬を用いる


(3)「気虚秘(ききょひ)」

生命エネルギーである「気」が不足している体質。下腹に力が入らず排便できず便秘に。

虚弱体質、慢性疲労時、出産後など、衰弱している場合にみられる。

気虚秘で出やすい症状
便意があっても自然に出にくい、疲労時には特に出ない、軟便気味、下剤を使うと腹痛・下痢・水様便になる など

→ 気を補い、腸の蠕動や消化機能を回復する漢方薬を用いる

(4)「血虚秘(けっきょひ)」

血が不足した体質。水分不足で大腸が潤わず便が硬くなり便秘に。

血虚秘で出やすい症状
ウサギの糞のようにコロコロした便、生理後に便秘が悪化 など

→ 血を補う漢方薬を用いる

(5)「冷秘(れいひ)」

からだを温めるエネルギー不足の体質。腸が冷えて機能が低下し便秘に。

寒さや老化が原因のことが多い。

冷秘で出やすい症状
(3)の気秘の症状に、さらに冷えを伴う

→ 体を温める漢方薬を用いる

 

◆便秘に効果的な主な漢方薬


便秘する(便秘しやすい)体質を根本的に治療する漢方薬は数十種類あり、あなたに最適な漢方薬が何かは、一般の人には判断が困難です。それは、ひとりひとりの体質や便秘の原因・タイプによって、効果的な漢方薬が異なるからです。

以下に比較的よく用いられる漢方薬を列挙しますが、漢方薬を服用する場合は、必ず漢方薬局などで中医学(中国の医学)の専門家に相談して決めてください。

麻子仁丸、調胃承気湯、桃核承気湯、茵蔯蒿湯、四逆散、加味逍遙散、大柴胡湯、補中益気湯、潤腸湯、八味地黄丸

◆下剤に頼らない日常生活を


漢方薬で便秘の体質を改善することを含めて、日常生活で注意すべきことは、以下の通りです。

1:下剤に頼らない

2:漢方薬で便秘の根本原因を改善する

3:一日に一度は時間を決めて排便の努力をする(無理に力まないように)

4:食事内容に気を使う(繊維質の食べ物を多く摂る、など)

5:運動を心がける(一日30分、早足で歩くだけでも、全然違います)

6:腹式呼吸を習慣づける

漢方薬と養生(日常の健康管理)で、一日も早く便秘と訣別してください。

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自分に合った漢方薬に出会うには

自分の病気や症状を改善してくれる漢方処方は何か。それを判断するためには、その人の自覚症状や舌の状態など、多くの情報が必要になります。漢方の場合、同じ病気でも、その人の体質や体調により、使う処方が違うからです。

 

そのために必要なのが、カウンセリングです。漢方の専門家がじっくりとお話をうかがって、あなたの体質を判断し、あなたに最適な漢方薬を決めていきます。

 

当薬局は、帝国ホテル内にあるカウンセリング専門の漢方薬局です。まず薬局でカウンセリングをし、その方のご症状やご体質をしっかりと把握し、それをもとに、おひとりおひとりに最適な漢方薬を調合しております。

 

自分にあった漢方薬に出会う秘訣は、「信頼できる専門家のカウンセリングを受けること」です。しっかりしたカウンセリングを受けて、あなたに最適な漢方薬を見つけてください。

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