下肢静脈瘤の症例
薬石花房 幸福薬局 の漢方薬で下肢静脈瘤が治った症例
(こちらの記事の監修:中医師 幸井俊高)
こちらは症例紹介ページです。下肢静脈瘤の解説ページは こちら へどうぞ
■症例1「3カ月前に出産したばかりです。痛くも痒くもないので最初は気が付きませんでしたが、下肢静脈瘤ができていました。膝の裏がみみず腫れのように膨らんでいます。見た目が気になって短いスカートがはけません」
下肢静脈瘤は妊娠前まではありませんでした。出産してからは、下肢静脈瘤に加えて、痔にもなりました。妊娠前は強い月経痛に悩まされていました。若い頃から肩凝りがあり、出産後は子育てでさらに肩凝りがひどくなりました。舌は紫色をしています。
この女性の証は、「血瘀(けつお)」です。血流が鬱滞しやすい体質です。
強い月経痛、肩凝り、紫色の舌などは、この証の特徴です。頭痛、舌に紫色の斑点(瘀斑[おはん])などの症状がみられることもあります。妊娠、出産に伴い血瘀証が顕著になり、下肢静脈瘤が生じたのでしょう。痔はお尻に生じた静脈瘤のようなものです。
この証の場合は、漢方薬で血行を促進し、下肢静脈瘤を治療します。この人は漢方薬を服用し、2カ月後に痔がなくなりました。下肢静脈瘤は5カ月後に消失しました。
■症例2「下肢静脈瘤で、膝の裏に赤紫色の細い血管が現れています。5年前に客室乗務員の仕事を始めてから、少しずつ悪化しています」
仕事中は立っている時間が長く、足がむくみます。冷え症で、特に腰から下が冷えます。立ち上がる瞬間に膝の裏がぴりぴりと痛むこともあります。舌には湿った舌苔が付着しています。
この人の証は、「寒湿(かんしつ)」です。寒湿邪が足に停滞し、下肢静脈瘤を生じています。寒湿邪は、寒邪と湿邪が結合した病邪です。
この証の場合は、体を温めて湿気を取り除く漢方薬で寒湿邪を除去し、下肢静脈瘤の治療をします。
この人に漢方薬を服用してもらったところ、1カ月目から少しずつむくみが軽くなり、半年後には下肢静脈瘤の色が薄くなり、1年後にはすっかりなくなりました。
白い帯下(たいげ、おりもの)が多いのも悩みでしたが、それもなくなりました。
■症例3「還暦を越えたころから下肢静脈瘤があります。最初は病院へ行きましたが、気にならないようなら特に治療はしなくてもいいとのことだったので、そのままにしてきました。静脈瘤は年齢とともに広がってきているものの、痛みなどはなかったのですが、このところ重だるい感じや、むずむずと痒いことが多く、何とかしたいと思っています」
冷え症で、腰痛があります。むくみやすく、尿があまり出ません。舌は白く湿っており、その上に白く湿った舌苔が付着しています。
この人の証は、「腎陽虚(じんようきょ)」です。腎の陽気が不足している体質です。腎は五臓の1つで、生きるために必要なエネルギーや栄養の基本物質である精(せい)を貯蔵し、人の成長・発育・生殖、並びに水液や骨をつかさどる臓腑です。
加齢により生じやすい証ですが、生活の不摂生、過労、慢性疾患による体力低下などによってもこの証になります。
冷え症、腰痛、むくみ、少ない尿量、白く湿った舌や舌苔などは、この証の特徴です。尿は、頻尿の場合もあります。
この証の人には、腎陽を補う漢方薬で下肢静脈瘤を治療していきます。この人は、尿量が少なく、むくみが強かったので、むくみを取る作用もある漢方薬を服用してもらいました。
半年ほどで、重だるい感じやむずむずした痒みはなくなりました。下肢静脈瘤はまだありますが、少し目立たなくなったようです。
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(こちらの記事は「薬石花房 幸福薬局」幸井俊高が執筆・監修しました。日経DIオンラインにも掲載)
*執筆・監修者紹介*
幸井俊高 (こうい としたか)
東京大学薬学部卒業。北京中医薬大学卒業。中国政府より日本人として18人目の中医師の認定を受ける。「薬石花房 幸福薬局」院長。『医師・薬剤師のための漢方のエッセンス』『漢方治療指針』(日経BP)など漢方関連書籍を25冊以上執筆・出版している。日本経済新聞社の医師・薬剤師向けサイト「日経メディカル(日経DI)」や「日経グッデイ」にて長年にわたり漢方コラムを担当・連載・執筆。中国、台湾、韓国など海外での出版も多い。17年間にわたり帝国ホテル東京内で営業したのち、ホテルの建て替えに伴い、現在は東京・銀座で営業している。
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