後鼻漏

漢方では主に「痰飲の除去」で後鼻漏を治療

鼻水が喉の方へ流れ落ちることによる病的な症状を後鼻漏といい、喉の不快感や異物感、咳き込み、咳払い、痰がからむ、さらに睡眠障害、いびきなどが生じます。

(後鼻漏の漢方治療の症例紹介ページは こちら

鼻水が喉の方に流れ落ちて排泄されるのは正常な生理機能で、通常は無意識に行われます。後鼻漏として自覚されるのは次のような場合です。

喉に流れ落ちる鼻水の量が多い
鼻水が粘っこい
量が病的に増えているわけではないが神経が過敏で感じやすい

後鼻漏は、以下の要因で生じやすくなります。

副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などの疾患
上咽頭部の炎症
神経過敏
逆流性食道炎
加齢
鼻水の量が多い、または粘度が高い
鼻粘膜などの炎症
粘膜の肥大、または乾燥

◆西洋医学は対症療法、漢方は体質改善で根本治療をめざす


後鼻漏がひどい場合、西洋医学では、抗アレルギー薬や抗菌薬、ステロイド点鼻薬などが処方されるほか、鼻粘膜等に対してレーザー治療やBスポット療法、切除手術などが行われます。

漢方では、後鼻漏は痰飲(たんいん)と関係が深い症状と捉えています。

痰飲とは、人体の基本的な構成成分のひとつである津液(しんえき:生命活動に必要な水液)が、水分代謝の失調などにより異常な水液と化して体内に停滞しているもので、体調悪化の原因のひとつです。

後鼻漏の漢方治療は、この痰飲を除去し、さらには痰飲が溜まりやすい体質を改善して再発させないことが基本になります。


後鼻漏が出やすい人によくあるタイプ・・・あなたはどれ?

<体質やタイプを漢方で証(しょう)といいます>

(1)「痰飲(たんいん)」証

まず多くみられるがこの証で、後鼻漏治療の基本になります。痰飲が鼻腔にたまり、喉の方にあふれ出すと後鼻漏となります。「痰湿(たんしつ)」証とも称されます。

→ 痰飲を取り除く漢方薬で後鼻漏の治療にあたります。

(2)「痰濁上擾(たんだくじょうじょう)」証

咳き込みや鼻づまりなどの症状が顕著ならこの証です。

痰飲が頭部に上擾(じょうじょう:上昇してかき乱す)して鼻腔内であふれ出し、あるいは粘膜に浮腫を生じさせることにより、咳き込みや鼻づまりが引き起こされます。

多くの場合、めまい、ふらつき、吐き気などの症状を伴います。「擾」は、乱すという意味の漢字です。

→ 痰飲を下降させて除去する漢方薬で、後鼻漏を治療します。

(3)「寒痰(かんたん)」証

後鼻漏が、さらさらと水のように流れ落ちてくるようなタイプならこの証です。

寒痰は、痰飲が寒邪と結びついたものです。咳嗽、くしゃみ、呼吸困難、冷え症などを伴うことがよくあります。アレルギー性鼻炎にみられることがある証のひとつです。

→ 漢方薬で寒痰を除去し、後鼻漏を治療します。

(4)「熱痰(ねったん)」証

後鼻漏が黄色く、粘り気があるようならこの証です。

痰飲が熱邪と結びつき、五臓の肺の機能(肺気)を阻滞している証です。

痰も多く、後鼻漏や鼻水、痰は、いずれもすっきり排泄されません。咳嗽も伴います。

→ 熱痰を排除する漢方薬を用い、後鼻漏を治します。

(5)「肺熱(はいねつ)」証

鼻づまりが強く、後鼻漏が粘稠で黄色いようならこの証です。

肺は五臓のひとつで、呼吸をつかさどる臓腑です。また皮膚や粘膜と深い関係にあります。呼吸・水分代謝・体温調節などが、肺の機能です。器官としては、肺などの呼吸器系、鼻、咽喉、皮膚などが五臓の肺に含まれます。

この肺に熱邪が侵入するとこの証になり、炎症を起こし、後鼻漏が生じます。副鼻腔炎にみられやすい証のひとつです。

→ 肺熱を除去する漢方薬で炎症を冷まし、鼻水や膿の発生を抑制し、排出を促進し、後鼻漏を治療します。

(6)「肺陰虚(はいいんきょ)」証

後鼻漏に口臭や口渇を伴うようならこの証です。

五臓の肺の陰液が不足している体質です。陰液とは、人体の構成成分のうち、血・津液・精を指します。

陰液の不足により相対的に熱が余って熱邪となり、炎症や、口臭、口渇が生じます。慢性副鼻腔炎にみられる証のひとつです。

後鼻漏の量そのものは多くないけれども神経過敏となり後鼻漏に悩まされる場合にもみられることがある証のひとつです。

→ 漢方薬で肺の陰液を補い、後鼻漏を治します。陰液が補われることにより、鼻水や膿が排泄されやすくもなります。


◆後鼻漏に効果的な漢方薬


辛夷清肺湯、竹筎温胆湯、麦味地黄丸、小青竜湯、清肺湯

あなたに合った漢方薬が何かは、あなたの体質により異なります。

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