副鼻腔炎の症例

(こちらの記事の監修:中医師 幸井俊高

◆薬石花房 幸福薬局 の漢方薬で副鼻腔炎が治った症例

こちらは症例紹介ページです。副鼻腔炎の解説ページは こちら へどうぞ

■症例1「かぜを引いた後、鼻が詰まっています。どろっとした鼻水が出ます」

額の辺りと、両目の間が痛みます。まだ熱があります。口が渇きます。舌は紅く、黄色い舌苔が薄く付着しています。

この人の証は「風熱(ふうねつ)」です。外界の風熱邪が肺に侵入したために、この証になっています。かぜの後に急性副鼻腔炎に罹患し、前頭洞や篩骨洞に炎症が生じているようです。

鼻詰まり、粘稠な鼻水、痛み、発熱、口渇、紅い舌、薄く黄色い舌苔などは、この証の特徴です。目の充血、顔面やまぶたの腫れなどの症状を伴う場合もあります。

この証の人に対しては、風熱を発散させて除去する漢方薬を用います。

この方は、5日間の服用で急性副鼻腔炎が完治しました。

 

■症例2「長年の蓄膿症です。鼻詰まりが強く、ときどき、粘りの強い黄色い鼻水が出ます。病院で手術を勧められていますが、したくありません」

いつも頭が重く、ときどき痛みます。喉の痛みもあります。口がよく渇きます。舌は紅く、黄色い舌苔が付着しています。

この患者の証は、「肺熱(はいねつ)」です。肺は五臓の1つで、呼吸・水分代謝・体温調節などの機能を指します。器官としての肺などの呼吸器系、鼻、皮膚などが含まれます。

この肺に熱邪が侵入するとこの証になり、炎症を起こし、副鼻腔炎になります。

この体質には、漢方薬で肺熱を除去して炎症を冷ますことにより、副鼻腔炎を治していきます。

この方は膿の発生を抑制し、排出を促進する漢方薬を服用し、8カ月で慢性副鼻腔炎を完治させ、手術を回避できました。



■症例3「慢性副鼻腔炎です。子どもの頃から鼻がすっきりしません。頭がぼーっとすることもあります。病院でネブライザー治療もしましたが、あまり効果は感じませんでした」

集中力が続かず、受験期には苦労しました。口がよく渇きます。鼻腔も乾燥しているように感じることがあります。口臭が気になります。舌は紅く、舌苔はほとんど付着していません。

この患者の証は、「肺陰虚(はいいんきょ)」です。五臓の肺の陰液が不足している体質です。陰液の不足により相対的に熱が余って熱邪となり、副鼻腔炎が生じています。

免疫力の低下により細菌感染が持続し、なかなか治りきりません。

頭がぼーっとする、集中力が続かない、口渇、鼻腔の乾燥、口臭、紅い舌、少ない舌苔などは、この証の特徴です。空咳、息切れなどの症状を伴う場合もあります。

この証の場合は、漢方薬で肺の陰液を補い、慢性副鼻腔炎を治療します。陰液が補われることにより、鼻水や膿が排泄されやすくもなります。

この方は漢方薬を服用して1年間かかりましたが慢性副鼻腔炎を治療できました。

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(こちらの記事は「薬石花房 幸福薬局」幸井俊高が執筆・監修しました。日経DIオンラインにも掲載)

*執筆・監修者紹介*

幸井俊高 (こうい としたか)

東京大学薬学部卒業。北京中医薬大学卒業。中国政府より日本人として18人目の中医師の認定を受ける。「薬石花房 幸福薬局」院長。『医師・薬剤師のための漢方のエッセンス』『漢方治療指針』(日経BP)など漢方関連書籍を25冊以上執筆・出版している。日本経済新聞社の医師・薬剤師向けサイト「日経メディカル(日経DI)」や「日経グッデイ」にて長年にわたり漢方コラムを担当・連載・執筆。中国、台湾、韓国など海外での出版も多い。17年間にわたり帝国ホテル東京内で営業したのち、ホテルの建て替えに伴い、現在は東京・銀座で営業している。

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