腰痛の症例

(こちらの記事の監修:中医師 幸井俊高

薬石花房 幸福薬局 の漢方薬で腰痛が改善した症例

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■症例1「腰痛に悩んでいます。軽い椎間板ヘルニアですね、と病院で言われ治療を続けていますが、よくなりません」


仕事が忙しく、運動不足の日々が続いています。数カ月前から腰痛が繰り返し生じるようになりました。病院で検査の結果、軽い椎間板ヘルニアとの診断を受けました。それ以来、治療に通っていますが、症状の改善はみられません。

全く痛まない日もありますが、痛む時は、ずきずきとうずくように痛みます。多忙でストレスや緊張が強いときに痛みも悪化するように思います。明け方に疼痛で目が覚めることもあります。舌は赤い色をしています。

この人の証は「肝鬱気滞(かんうつきたい)」です。肝気の流れが滞っているために、その影響が腎に及び、腰痛が生じています。ストレスや緊張で悪化する、全く痛まない日もある、明け方の疼痛、赤い舌などは、この証の特徴です。いらいらしやすい、腹部膨満感などの症状を伴う場合もあります。

この証の人に対しては、肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズにし、ストレス抵抗性を高める漢方薬を使います。この人は、5カ月ほど漢方薬を服用し、腰痛を改善しました。

椎間板ヘルニアなどの疾患があっても、痛みの原因はそれだけではなく、精神的・心理的なストレスなどが同時に関与している場合も少なくありません。そういう場合は、この症例のようにストレス対策を施すことにより、腰痛の緩和ができます。

椎間板ヘルニアを抱えつつも腰痛に無縁の人もたくさんいます。椎間板ヘルニアがあっても、それ以外の体調を改善することにより、腰痛が軽減できるわけです。


■症例2 「腰に鈍痛があります。長く歩いたりすると、痛みが強くなります。最近、足のしびれが出てきたので病院に行ったところ、腰部脊柱管狭窄症と言われました」


50歳を過ぎた頃から体力の衰えを実感するようになりました。疲れやすく、若い頃のように無理が利きません。老眼が進み、耳鳴りがするようになりました。腰痛だけでなく、膝のだるさも感じます。ときに尿もれをします。舌は赤く、舌苔があまり付いていません

この人の証は「腎陰虚(じんいんきょ)」です。成長・発育・生殖、ならびに水液、骨をつかさどる五臓の腎において、陰液が不足している体質です。陰液とは、人体の構成成分のうち、血(けつ)・津液(しんえき)・精を指します。腎陰、特に腎の精気が減って「腎の府(ふ)」である腰を十分に養うことができなくなると、腰痛が生じます。

この症例のような加齢の他に、過労、不規則な生活、大病、慢性的な体調不良などにより、この証になります。頭がぼーっとするめまい難聴などの症状がみられることもあります。

この体質の場合は、腎の精気など腎陰を補う漢方薬で腰痛を治します。この人は漢方薬を飲み続けたところ、3カ月後には足のしびれがなくなり、1年後には腰痛もほとんど気にならなくなりました。

腰部脊柱管狭窄症という組織の変形そのものは漢方薬で元通りに戻せるものではありませんが、患部の周囲の血行を改善したり浮腫を解消したりすることにより、痛みなどの症状を解消することができます。

完璧を目指すのではなく、今の自分の体と長く付き合いつつ、元気で長生きするという、健康の極意です。

 

■症例3 「腰が冷えて痛みます。温めると少し楽になりますが、油断するとすぐに痛みます」


痛みがひどい時には病院や整体に通い、そのときは少し良くなりますが、通わなくなるとまた痛みが生じます。完治させるには手術しかないと病院で言われましたが、手術をするつもりはありません。

体が重だるく、下半身のむくみが顕著です。腰から下の冷えもひどく、氷のようです。湿っぽい舌をしています。

この人の証は「寒湿(かんしつ)」です。寒湿は、体内に滞留する寒邪と湿邪が結合した病邪です。この寒湿が腰に停滞し、腰痛を発生させます。冷え症の人や、湿気が多くて寒い環境に滞在する機会の多い人によくみられます。

下半身の冷えとむくみ、体が重だるい、温めると楽になる、湿っぽい舌などは、この証の特徴です。

この場合は、漢方薬で体を温めて湿気を取り除くことにより、腰痛を改善していきます。この人の場合、服用を始めてすぐに冷えやむくみが軽くなるのを感じました。腰痛はすぐには改善されませんでしたが、半年後には楽になりました。

 ***

◆腰痛改善のための生活のアドバイス


姿勢の改善など、日常生活の見直しも腰痛対策には重要です。腰は、上半身を支える、まさに体の要(かなめ)ですから、良くない姿勢は、腰痛の大きな引き金となります。前屈みに立っているだけで、姿勢よく立っている状態と比べ、腰への負担は1.5倍になるそうです。

座りっぱなしの姿勢も、腰にとっては大きな負担です。ただ座っているだけで、腰への負担は立っているときの1.4倍にもなるとのことです。

デスクワークで1日中、パソコンの前に座りっぱなしで前屈みになって仕事をしていると、それだけで腰に相当の負担が掛かります。さらに、長時間にわたり同じ姿勢を続けることにより、その部分の血行が悪くなり、疲労がたまり、筋肉が緊張し、痛みが生じることになります。

忙しくても、1時間に1度くらいは席を立ち、歩いたりストレッチをしたりして腰痛の予防や悪化防止を心掛けましょう。特に腰回りの筋肉を柔らかくしておくことが大事です。

◆腰痛に効果的な漢方処方


四逆散、加味逍遙散、六味地黄丸、三物黄芩湯、八味地黄丸、牛車腎気丸、苓姜朮甘湯、桂枝加朮附湯、薏苡仁湯、麻杏薏甘湯 など

(こちらの記事は「薬石花房 幸福薬局」幸井俊高が執筆・監修しました。日経DIオンラインにも掲載)

*執筆・監修者紹介*

幸井俊高 (こうい としたか)

東京大学薬学部卒業。北京中医薬大学卒業。中国政府より日本人として18人目の中医師の認定を受ける。「薬石花房 幸福薬局」院長。『医師・薬剤師のための漢方のエッセンス』『漢方治療指針』(日経BP)など漢方関連書籍を25冊以上執筆・出版している。日本経済新聞社の医師・薬剤師向けサイト「日経メディカル(日経DI)」や「日経グッデイ」にて長年にわたり漢方コラムを担当・連載・執筆。中国、台湾、韓国など海外での出版も多い。17年間にわたり帝国ホテル東京内で営業したのち、ホテルの建て替えに伴い、現在は東京・銀座で営業している。

あなたに合った漢方薬が何かは、あなたの証(体質や病状)により異なります。自分に合った漢方薬を選ぶためには、正確に処方の判断ができる漢方の専門家に相談することが、もっとも安心で確実です。どうぞお気軽にご連絡ください。

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自分に合った漢方薬に出会うには

自分の病気を治し、症状を改善してくれる漢方薬は何か。それを判断するためには、その人の自覚症状や舌の状態など、多くの情報が必要です。漢方の場合、同じ病気でも、その人の体質や病状により、使う処方が異なるからです。

 

そのために必要なのが、丁寧な診察(カウンセリング)です。中医師など漢方の専門家がじっくりと話を聴くことにより、あなたの体質を判断し、あなたに最適な処方を決めていくのが、漢方の正当な診察の流れです。

 

そして、その際に最も大切なのは、信頼できる実力派の漢方の専門家の診察を受けることです。
(一般によくみられる、病名と検査結果だけをもとに、漢方が専門でない人が処方を決める方法では、最適の処方を選ぶことができず、治療効果はあまり期待できません。)

 

当薬局では、まず必要十分な診察(カウンセリング)を行い、その人の体質や病状をしっかりと把握し、それをもとに一人一人に最適な漢方薬を処方しています。

 

あなたに最適の漢方薬に出会う秘訣は、信頼できる漢方の専門家の診察(カウンセリング)を受けることです。

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