免疫力の低下

漢方による免疫力強化で病気の治療・予防効果がアップ


◆免疫力とは?


人のからだには、体内の異物を排除して健康体を維持しようとする働き、すなわち免疫力があります。異物とは、ばい菌やウイルス、がん細胞などです。

従って免疫力がたっぷりあれば病気になりませんが、免疫力が低下して異物の勢力に負けたとき、人は病気になります。

漢方では五臓六腑のバランスを調えるなどして正気を強めていくことにより免疫力を高め、病気の治療や予防の効果を向上させます


◆免疫力が低下すると、がんや様々な病気が発症


大気中など外界には無数の病原菌やウイルスが存在し、常に皮膚や粘膜に付着したり、呼吸により鼻、のど、気管支に侵入したりしてきます。

このとき免疫力がじゅうぶん備わっていれば、それらは容易に体内に入ってくることはなく、健康が保たれます。

同じ環境で生活していれば同じ程度の細菌やウイルスに接することになりますが、病気になる人とならない人がいるのは、その人の免疫力の強さが違うからです。

体内においても、免疫力は体内の異物を排除して健康体を維持しようと働きます。たとえば、がん細胞が体内で発生しても、免疫力が強ければ強いほど、それが増殖したり転移したりするリスクは低くなります。

免疫力の低下により起こりやすい病気や症状には、がんの他にも各種感染症など、多々あります。

たとえば、帯状疱疹、結核、肺炎、歯周病、口内炎、口唇ヘルペス、インフルエンザ、感冒、突発性難聴、尿路感染症、カンジダ症、性器ヘルペス、下痢便秘、水虫、かぜをひきやすい、などです。

糖尿病心疾患慢性疲労症候群になるリスクが高まるという報告もあります。また免疫力が低いと、病気が治るのに長く時間がかかります。

◆日常生活の中には、免疫力を低下させる要因がたくさん


日常生活において免疫力が低下する要因は多々あり、疲労の蓄積、暴飲暴食など節度のない食習慣、栄養不足、不規則な生活、ストレス、運動不足、逆に激しい運動、睡眠不足、ファッション重視の薄着など寒冷な環境、乾燥、逆にじめじめとした環境、加齢、喫煙、西洋薬の使いすぎなど、さまざまです。


◆西洋薬は免疫力を低下させてしまう場合も


西洋医学では

免疫力と病気との戦いにおいて、西洋医学では病因の排除や症状の緩和を重視します。

症状が緩和されると楽になりますが、たとえば人体が自ら免疫力を高めるために上昇させる体温や、異物を排除するための咳などを西洋薬で抑えるために、病原体が長く体内に居座り続けることになり、病気が長引くことがあります。

作用の強い西洋薬により免疫力自体が傷つくこともあります。

◆漢方は免疫力の強化を重視


漢方では

漢方では、西洋医学とは逆に、免疫力の強化を重視します。

もちろん病因の排除も大切ですが、免疫力がじゅうぶんでないと病気が長引き慢性化したり再発したりするので、最終的には免疫力の強化が重要だと漢方では考えます。

免疫力が低下する要因には、五臓六腑のバランスの不均衡、あるいは気・血(けつ)・津液(しんえき)・精(せい)の不足や停滞など、さまざまな証が関係してきます。

五臓六腑のバランスが失調している場合は、その弱いところを漢方薬で補うなどして体質を改善し、免疫力を根本から高めていきます。

人体が持つ生命力や抵抗力のことを漢方で正気(せいき)といいます。漢方では、漢方薬で五臓六腑のバランスを調えるなどして正気を強めていくことにより、免疫力を高めていきます。

西洋薬、漢方薬の考え方・効果の違いを知った上でケースに応じた治療法を判断する必要があります。


◆免疫力低下によくあるタイプ・・・あなたはどれ?


(1) 肺陰虚(はいいんきょ)」証

呼吸器や鼻、のど、皮膚で炎症や感染症を繰り返す場合に多い。肺の潤いが不足した体質。

五臓の肺は呼吸をつかさどるほか、皮膚と深い関係にあります。また鼻を肺は関連が深い器官とされています。

この肺の陰液(必要な血や水分などの潤い)が不足している体質が、この証です。粘膜などがじゅうぶん潤わないために病原体に感染しやすくなっています。

慢性疾患や炎症による津液の消耗などにより、この証になります。アレルギーとも関係が深い証です。

→ 肺の陰液を補う漢方薬を用います。

(2) 脾気虚(ひききょ)」証

疲れがたまると消化器の粘膜などで炎症などが生じやすいタイプ。脾の機能(脾気)が弱い体質。

消化吸収や代謝をつかさどり、気血(エネルギーや栄養)の源を生成する五臓の脾の機能(脾気)が弱い体質です。

気(き)は免疫力を含む生命エネルギーを意味しますが、その気がじゅうぶん脾で生成されないために体内の気が不足し、免疫力が低下します。

加齢、過労、生活の不摂生、慢性疾患などにより脾気を消耗すると、この証になります。

→ 脾気を強める漢方薬を用います。

(3) 肝鬱気滞(かんうつきたい)」証

ストレスを受けて免疫力が下がる場合に多いタイプ。肝の機能がスムーズに働いていない体質。

五臓の肝はからだの諸機能を調節し、情緒を安定させる働きを持ち、自律神経系と関係が深い臓腑です。肝の機能が不調になると気の流れが滞ります。

一般に、精神的なストレスや、緊張の持続などにより、この証になります。気血が全身に行き渡らなくなるため、免疫力が低下します。

あわせて、いらいら、落ち込み、情緒不安定などの症状がみられます。

→ 肝気の鬱結を和らげて肝気の流れをスムーズにする漢方薬を用います。

(4) 腎陽虚(じんようきょ)」証

全体的に免疫力が低下している場合。腎の陽気が不足している体質。

腎は、生きるために必要なエネルギーや栄養の基本物質である精(せい)を貯蔵し、人の成長・発育・生殖をつかさどる臓腑です。また体液の代謝全般の調節、骨の形成、呼吸(とくに吸気)をつかさどる機能もあります。

陽気とは気のことで、人体の構成成分を陰陽に分けて考える場合、陰液と対比させて気のことを陽気と呼びます。腎陽の衰えは正気の減衰につながり、免疫力の低下を招きます。

加齢とともに生じやすい証ですが、加齢だけでなく、過労、生活の不摂生、慢性疾患による体力低下などによっても人体の機能が衰え、冷えが生じてこの証になります。

→ 腎陽を補う漢方薬を用います。


◆免疫力の強化に効果的な漢方薬

八味地黄丸、牛車腎気丸、四逆散、加味逍遙散、四君子湯、六君子湯、麦門冬湯、補中益気湯、六味地黄丸、逍遙散、香砂六君子湯、麦味地黄丸

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あなたに合った漢方薬がどれかは、あなたの体質により異なります。

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そのために必要なのが、カウンセリングです。漢方の専門家がじっくりとお話をうかがって、あなたの体質を判断し、あなたに最適な漢方薬を決めていきます。

 

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